コンクール出場をどう位置づけるか② ~指導者の心構えとして~

来年のコンクールに向けて始動するこの時期だからこそ、改めてコンクールの位置づけについてしっかり考える必要があるように思います。
本来コンクールは日頃の練習の成果を発揮して評価を得る場所であり、その取り組みを通じて深く曲を知り、表現力を磨き、人間的にも音楽的にも成長する機会であるはずです。
もちろん「金賞」を目指すことは悪いことではありません。でも、それだけが目標になって、本来の音楽の面白さや楽しさを感じられないまま厳しい練習に耐えるだけになってしまったら本末転倒です。
吹奏楽が音楽の入口になることが多い以上、そこでどのような指導をするかは責任重大である気がします。
短期間で成果が出たという実感が得られるように教えることや「賞」という分かりやすい結果を残すことが、「楽しさ」をつかむためのきっかけとなることもあります。でも、その先にある本当の「楽しさ」と出会えるようにするためには、じっくり時間をかけて取り組むことも大切だし、目の前の結果に執着せず、長い目で成長を見守れることも必要です。
ミスやできていないことを指摘するだけなら指導者などいりません。それは、奏者自身が一番よく分かっていることだと思うからです。それをどうすれば直せるのか、道を指し示していくのが指導者の役割。その道筋をたくさん知っているほど力量があるといえます。
指導者がコンクールを子どもたちの成長の場としてどのようにとらえるか。
指導者自身がどれだけ学び、子どもたちの声に耳を傾け、出てくる音をしっかり聴くことができるか。
そして、それに対して的確かつ明確な指示を出せるか。
今の時期にどれだけ学び、どれだけ子どもたちとコミュニケーションをとれるかが、来年のコンクールの結果にも現れる気がしてなりません。
自戒も込めて、頑張っていきたいと思います。
(Twitterまとめ)

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