楽しく上達するために

これから本番が続いてくると、譜読みに追われ、仕事に追われ、なかなか純粋に音楽を楽しむ気持ちになれないことも出てくるかもしれません。
でも、せっかく好きで選んで入った吹奏楽部です。その活動が楽しくなくなったら、とても残念なことだと思います。確かに本当に心から楽しめる領域にまで達するためにはそれなりの努力が必要です。
でも、その努力が「やらされている」「しなければならない」という義務感からではとても辛いものになってしまいます。
そこで今日は、自分のモチベーションを高め、楽しく上達するにはどうすればよいか、自分の考えをつぶやいていこうと思います。
【楽しく上達するために】
①これから奏でようとする音楽の事をよく知る
②自分だけの「萌えポイント」をつくる
③一つできるようになったことがある度に自分を褒める
④何かできなかったことがあっても自分を責めず、次のチャンスを与えてあげる
⑤できるようになった自分をイメージして練習する
①これから奏でようとする音楽の事をよく知る
相手のことをよく知らないまま、その相手を心から好きになることはできませんよね。よく知れば知るほど嫌な面が見えてしまうこともあるかもしれないけれど、それ以上にその相手の良いところもたくさん見つけることができるはずです。そして、相手のことを好きになればもっと知りたくなるし、もっと一緒にいたいと思えるようになるものです。音楽でも同じことが言えると思います。自分が取り組もうとする曲のことをよく知ってこそ、その曲の良いところ、素敵なところがたくさん見えてきて、その曲のことが好きになって、もっと極めていきたいという気持ちが生まれてくるはずです。まずは、音源を聴いたり、スコアを読んだり、背景にあるものを調べたりして、その曲のことをよく研究してみましょう。きっと、大好きになれるポイントがみつかってくるはずです。
②自分だけの「萌えポイント」をつくる
この「萌えポイント」という言葉は私の大学時代の先輩が発案した言葉で、ちょっと気に入っている言葉だったりします。「萌えポイント」とは、「ここだけは絶対に決めたい」「ここはカッコいいから好き」など、自分が奏でようとする音楽の聴かせどころのことです。それは一人ひとり違っても構いません。自分なりに「ここが好き!」というポイントを曲の中で見つけて、後はその瞬間を思い切り楽しむだけです。そういう場所がいくつもできると、自然と曲全体のことも好きになっていくし、好きな曲だからこそ上手く演奏したいと思えるようになるものです。
③一つできるようになったことがある度に自分を褒める
どんな小さな事であってもできるようになったことがあるということは、ちょっとだけ成長した自分に出会えたということです。自分の可能性が少しでも広がったということです。それだけ頑張った自分がいたということです。そんな時はちゃんと褒めてあげることが大切です。そうすることで自分に少しずつ自信もついてくるし、自信がつけば、次のステップへ進もうとするチャレンジ精神も生まれてくるからです。
④何かできなかったことがあっても自分を責めず、次のチャンスを与えてあげる
人間、誰にでも失敗することはあります。そこで自分を責めたところでできるようになることはありません。できるようにするには、次はできると信じて自分にもう一度チャンスを与えてあげることが必要です。そして自分のことを最後まで信じて挑戦することではじめて、できなかったことはできるようになるものです。
⑤できるようになった自分をイメージして練習する
今の自分では到底かなわないかもしれないゴールを設定し、それを成し遂げている自分をイメージしてみます。このゴールはとにかく「自分がこうだったらいいな」という憧れのようなものでも構いません。初めから自分に限界をつくってしまっては絶対にそこまでしか行き着くことはできません。実は自分の成長をさまたげているのは、自分自身の中にある諦めの気持ちだったりします。一歩一歩着実に、でも大きな夢を追いかけていけたらよいなと思います。
生徒たちが楽しく上達するために、指導者ができることもまた同じようなことが言える気がします。誰よりも曲のことを知って、誰よりもその曲を愛し、作曲家が伝えたかったであろうことをイメージし、それをあらゆる言葉で表現できること。そして、生徒たちを最後まで信じて、その成長を共に喜べること。
なかなか上手くいかなくて悩んだり、つらくなったりすることもあるかもしれません。でも、諦めてしまったら、生徒たちのことを信じられなくなったらそこで終わりなのだと思うのです。指導者自身が本気で夢を追いかけ、音楽を心底楽しんで共に歩もうとすれば、きっとその志は生徒にも伝わるはずです。そう信じて頑張りたいと思います。
(Twitterまとめ)

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