生徒が音楽を体感する練習 ~川口市立青木中学校 中畑先生のDVDを見て~

たった4年で吉見中学校を全国大会金賞に導いた中畑先生のDVD「ナカちゃんの初級バンド改造計画」を見てみました。

まず指導者に必要な3つの資質として、先生は「顧問力」「トレーナー力」「音楽力」をあげておられました。卓越した能力ではなく、ポイントを押さえた指導と顧問の忍耐力がそれら支えているというのは確かに言えているかもしれません。
生徒がついてこないということを言い訳にせず、指導者が自ら踏み込んでいくこと、それは部活に限らず大切なことです。言い訳をして何もしない指導者に生徒たちがついてくるはずはありません。不器用でも、何とかしようと頑張っている姿を見て、子どもたちも自分達も頑張ろうと思えるように感じます。
また生徒を変える3つのファクターとして、
①達成感が生徒の意識を変える
②自由と自主性の違い
③日頃のアンテナは演奏のアンテナ
ということをあげていらっしゃり、とても共感しました。吹奏楽指導の前に生徒指導、そして顧問の覚悟が大事なのだと改めて突きつけられた気がします。
中畑先生が子どもたちとつくりあげたという「音楽を体感する練習」、普段から行動や判断を速める工夫をしたり、指揮者を見る癖をつけたり、メモをとる習慣をつけたりすることはどれも大事なことですし、音楽の前に必要なことかもしれません。それを徹底していく忍耐力は確かに重要だなと思いました。
また二人組でのチューニング、倍音練習、ユニゾン練習、楽器を用いたブレスコントロール、バランス練習、ハーモニー練習など、基礎合奏についても当たり前にやられていることにちょっとした工夫を加え、生徒自身に体感させながら曲に結びつけておられるところが大変勉強になりました。
曲の練習についても、基礎合奏でやったリレー練習を取り入れていたり、メロディーラインを把握させるための立ち座り練習、配置をごちゃまぜにして子どもたちに新しい発見を促す練習などもすぐに取り入れられるものだと思いますし、コンクールに向けての具体的な取り組みなどもとても参考になりました。
全国大会金賞への道のりとして、それぞれ毎年の目標は次のようなものだったといいます。
1年目「組織の再構築」
2年目「基礎能力のアップ」
3年目「個人スキルのアップ」
4年目「全国金賞へ」
最後はコンクールに勝ちたいだけではなく、子どもたちと最後まで音楽がやりたいと思う気持ち、そこまでの過程を大切にすることだと言われていて、本当に大事なことだと思いました。
全国で活躍されている先生方の考えに触れていつも思うことだけれど、自分はまだまだ何かにつけて言い訳をしてやりきれていないことが多いように思います。もっと生徒たちの中に入っていって、一人ひとりの力、集団の力を信じて、忍耐強く指導をしていきたいなと思いました。
また今日から子どもたちとしっかり向き合って、一歩一歩進んでいきたいと思います。

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