バジル先生の「第1回やる気回復セッション」に参加して

昨日は、バジル先生のアレクサンダー・テクニークのレッスンの後、Body Chanceのメンバー向けに開催された「第1回やる気回復セッション」というものに参加してきました。自分にとってだけではなく、実際に子どもたちと向き合うときにも大切なことをたくさん得ることができました。帰りもちょっと寄り道をして参加者の方々といっぱい話すことができて、実りの多い時間を過ごすことができました。
というわけで、今日のブログでは、レッスン記録とそのセッションの記録を書いていこうと思います。
〔レッスンの記録〕
昨日のレッスンではシェエラザードのタンギングをみて頂きました。
思っている以上にマウスピースと口を密着させること、特に左側から息が漏れないようにセットして、頭が自由に動けるようにして、体全体がついてくるようにして吹く。すると、すごく楽に吹けるようになりました。
どうしても左手で楽器を支えなくてはという意識が自分の中にあったけれど、両手で密着させること、思っていた以上にプレスすること、そしてそれを保つこと。意識的にやっていきたいと思います。
それにしても、他の方のレッスンを見学していても、固定概念というやつが邪魔をして本来の「音楽を奏でたい」というところから外れていく例が少なくないように思います。自分も知らず知らずのうちにそういった固定概念やいわゆる常識というやつにとらわれて、自分で自分の首をしめていることが多々あるなと思いました。
物理的にも気持ち的にも、もっと頭を自由に動けるようにして、自分の中にある音楽を表現できるように、柔軟に学んでいきたいと思います。
〔セッションの記録〕
◎サポートがあればやる気を持続できる
自分ひとりのエネルギーには限界がある。だから、他からのエネルギー補給が必要。
外部的な何か(誰か)と約束を守ることに置き換えて考えてみると、やる気は起こってくるもの。自分との約束はすぐに破れてしまうけれど、他人との約束は守ろうとするものだ。
もし、期限ギリギリで詰め込んでもできてしまう人ならば、期限を決める以外にも、毎日のモチベーションを保てるような何かを持っているといい。
Thinking Bodyの考え方に「望み→サポート→信頼」というものがあるが、サポートは受け取ってなんぼのものである。サポートを受け取れない人は、すべてを否定に走ってしまう恐れがある。サポートがあってこそ、「信頼」をすることができ、行動に移すことができる。
必ずしも「サポート=優しさ」ではない。「厳しさ」がサポートになることもある。
◎体調が悪くなって、やる気がなくなるのは当たり前のこと
自分の許容量を超えるところまでやってしまったら、体調を崩してしまうこともある。そういう時は、やる気がなくなって当たり前。
でも、「たくさんのことをやり切れない」と自己否定をするのではなく、「選び抜いたことだったらできる」というように肯定するような言い方に変えてみるといいかもしれない。
◎どうしてもやる気が起こらない=やりたくないこと
どんなに手を尽くしてもやる気が起こらないのは、本当にそのことが自分とミスマッチなのかもしれない。
でも、どこか好きなところがあれば、好きなところを軸にしてやる気を出してみることができる。
例えば、演劇をやる上で「台本を読む→セリフを覚える」ことが嫌いだけれど、「相手にメッセージを伝える」であるならば、演劇で自分の好きな部分「相手にメッセージを伝える」ということから始めてみるのもよい。細部から詰めていくよりも全体像をつかむところからやってみるとよいこともある。
⇒自己暗示のセリフ 「台本」という言葉が出てきたら、「メッセージ、シーン、セリフ」と自分の中で繰り返してみる。
◎今までの自分を消して先に進むことはできない。
今まで自分がしてきたことは良いことも悪いことも含めて消すことはできない。
今までの自分全部を含めて、これからの自分は何をやっていきたいかを考えることが大切。
ATをやると、その時の自分のリアルな実力が見えてしまう。でも、そこからどう向かっていくかを考えることができる。やってしまったことに対して自分を痛めつけても何も得ることはない。
◎「やる気」を恋愛に置き換えて考えると…
目の前のことをやるときには「やる気」が必要。ある意味「恋」のようなものかもしれない。
一方で、継続的にやっていくときには「向上心」が必要。それは「愛」「決断」というものかもしれない。
◎人にやる気を出させるには?
どうしたら興味を持って次の一歩を進んでくれるか、いかに興味や好奇心を持たせるかということが大切。
釣りと同じで、「誘う」という感じでやってみるとよいのかも。それで食いついてくることもあれば、どうしても食いついてこないこともある。それは仕方がないことだと割り切る。
◎何かが上手くいっていない時に気を付けること
・健康面
・人間関係
・金銭面
・冷静さ(スピリチュアル)
の4つのうちのどれかのバランスが崩れると、物事はうまく運ばない。
昔の自分に基準を設定していたりすると、物理的に無理なこともある。年を取ったことを受容して、自分でリセットすることも必要。
◎「失敗=悪いこと」ではない
合法的、倫理的にOKで、自分や他者の健康を害するものでなければ、何でも良しとする。
例えば、ATを使わずに結果が良ければそれはそれで良いとする。結果が悪くてもATを使えたのならそれでよしとする。ATを使わず結果も悪かったら改善の余地があると考える。
「失敗=悪いこと」だと思ってしまうと、自己否定に陥っていまい、「ダメなところ改善プロジェクト」が始まってしまう。それでは不可能なことを課すばかりなので、やる気が継続できるわけがない。「苦しめば苦しむほど正しい」という昔ながらの根性論は捨てるべきである。
「失敗=悪いこと」というラベルがなかったら、失敗を分析すると情報が豊かになるので良い。
「失敗が悪いことではない」という思考に至るには年月が非常にかかるもの。今すぐにできないからといって自己否定に入っていかないようにする。
短い時間にいろんなことを聴いて考えて、1時間半があっという間に過ぎていきました。自分は中でも「サポートがあればやる気を持続できる」「今までの自分全部を含めてこれからの自分は何をやっていきたいのかを考える」というバジル先生の言葉が心に残りました。
確かに、今まで自分がしてきたことをやり直すことはできません。また、自分ひとりで決めた決め事を自分の意志で貫いていくことは非常に難しいことだったりもします。
だからこそ、今のありのままの自分を素直に受け入れてあげて、他の人からサポートしてもらえることがあれば積極的にサポートをしてもらって、自分だけの力ではなく、他の人の力も借りながら、やりたいと思うことを、自分のベストが尽くせるようにやっていくことが、未来を切り拓いていくことにつながるのかなと思います。
よくよく考えてみると、自分が今の仕事を楽しんでやれているのは、「生徒の力を伸ばしたい」という気持ちと、それを語り合える同僚に恵まれているからのような気がしています。「生徒」という相手がいて、「同僚」というサポートがあるからこそ、頑張ることができる。音楽についても同じことが言えると思います。「聴き手」という相手がいて、「仲間」というサポートがあるからこそ、頑張ることができるのだと思います。
「使えるものは全部使ってしまえ」くらいの精神で、いろんなものからサポートを得て、自己肯定感を高めていき、実行に移していく、これが「やる気を持続させるために必要なこと」なのかな、と今回のセッションを通じて思いました。
このような機会を設けていただいて、本当にありがたかったです。また人の輪が広がって、何だかまた世界が少し広がったようでワクワクしています。
こうした出会いを大切にこれからも自分のベストを尽くしていけるようにしたいと思います。

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