音楽の可能性は無限大! 自由な中で共通点をつくっていこう!

人は一人ひとり育ってきた環境も違うし、経験も感じ方も違います。だからその表現方法の一つである音楽も100人いたらそれだけの数の音楽があるのだと思います。本来、音楽は、強制されるものでも、しばられるものでもなく、自由なものだと思うのです。
でも、だからといって合奏の場合、自分勝手に自分の思いだけを表現しようとしたら、ぶつかり合ってしまうことも出てきます。そのような中で、お互いの気持ちを出し合い、共感できるところを見つけて増やしていくのが合奏なのかもなと思います。
先日、部員に「曲中に出てくる楽語を自分なりのイメージで説明してみよう」という課題を出したところ、次のような回答があがりました(一部抜粋)。
◎Brilliante (輝くように、明るく、華やかな)
・希望や夢があるように、これからが楽しみだというような感じ。
・開けた感じ。堂々とした感じ。目の前がバラ色?? お花畑。
・宝石のキラッっていう感じではなく、ゴールド(金、黄金)な感じ。豪華なシャンデリアみたいな…
・星のキラキラより、海に夕日や朝日があたって輝くイメージ。
・明るく音から光が出たり、花が咲きそうな感じ。
・上品で華麗な感じ。彩りが豊かで、人々の注目を浴びるイメージ。
・少し昔の中国の王宮のように堂々とした感じ。
・キラキラしていて、すごくきれいなんだけど、近づけない雲の上の存在が輝いている感じ。
・これから何か素敵なことが始まる感じ。
・スポットライトが当たるように。

◎Con brio (元気に、陽気に、生き生きと、活気をもって)
・毎日が楽しくて、スキップしたくなるような感じ。
・赤やオレンジなど濃い色のイメージ。ピンポン玉が跳ねるような軽い感じ。
・元気に、楽しくのる感じ。生きてる感じ。飛んでる感じ。子供時代みたいに若々しい。
・血色のいい明るいオーラの青年の感じ。
・サバンナで生きる生き物たち
・人生に希望や楽しみを持ちながら日々を過ごす。好きなことをする。
・活発で躍動感のある感じ。その音楽自身が生きているようなイメージ。
・鳥などが広い空を大きく羽を広げて自由に飛んでいるイメージ。
・命がけで歌う感じ。悲しさもあれば明るい表情でしっかり歌って表現することもある。
・とても楽しいことがあったり、嬉しいことがあったりしたときに何事にもやる気が充ちていて、元気の良いこと。
・とれたての魚。

このように、譜面に書いてある楽語のイメージも十人十色です。そして、どれが正解ということもないのだと思います。それは、その言葉を受け止めた一人ひとりの感性によるものだからです。言葉の受け止め方や音楽表現は自由なだけに、奏者一人ひとりにイメージを出し合ってもらうと、実にいろいろなものがあがってくるのは当然のことです。でも、その中で1つのまとまった音楽を作り上げていくには、だいたい同じような方向性のイメージをもつことも大切です。それを普通は指揮者が方向性を示すわけですが、完全に指揮者任せの受け身な姿勢で合奏に臨んでも、それでは心からの音楽をつくることはできません。できれば互いに十分に気持ちのやり取りをした上で、方向性を決められるとよいのかなと思います。
音楽は自由。だからこそ、バンド(オケ)の中での解釈をみんなでつくりあげていく。その作業が合奏練習の醍醐味だし、そのバンド(オケ)のカラーをつくりだしていく大切な過程なのだと思います。

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