つれづれなるままに ~舞台に乗れることへの感謝を込めて~

秋は本番シーズン。
自分も近々本番があります。
昔は次から次へと本番があって、舞台に乗れることが普通になっていた時もあったが、今、こうして自分で吹くことが減ってくると、一つ一つの舞台に乗れることが本当に幸せなことなのだと改めて気づかされます。
今日は、最近のTwitter上のつぶやきややりとりをもとに舞台に乗れることへの感謝について、最近自分が考えていることを綴っておきたいと思います。
音楽はそもそもどうやってできているのでしょうか。
まずは一つの音符(点)から始まります。それが複数集まってメロディー(線)ができて、それをたくさん重ねてスコア(平面)が出来上がっていきます。それが実際に音に出した瞬間、空間に作曲家と演奏家の想いが響き渡るわけです。それが次々と押し寄せ、四次元の世界の中で聴き手の心を震わせる音楽が生まれる。それはライブだからこそ強く感じるものだし、それがライブの良さでもあると思います。
また、同じ人が同じ曲を演奏しても、その時の気持ちやコンディション、聴き手から得られるテンションなど、いろんな要素によって少しずつ演奏は変わってくるものです。だから人間のやる音楽は何が起こるか分からないし、そこに面白さがあると思うのです。そして、どんな本番であってもその本番は1回しかこない。その1回にどれだけ今の自分の気持ちを込められるかなのだと思います。
では、自分の気持ちを込めて、自分の気持ちを発散すればいいのかといえば、そうではありません。でも「誰のために音楽をやっているのか?」という聞かれたら、答えるのは簡単そうで難しいといえます。きっと最終的には自分の心を豊かにしたり、楽しんだりするためにやっているのだろうと思うからです。でも、当然のことながら聴き手の存在も忘れてはいけないし、むしろお客様の心に届くような、自分も聴き手も幸せになれる音楽がやりたいと思うのです。
先日、吹奏楽コンクールの全国大会が行われました。
この舞台に立てるのは、全国にものすごい吹奏楽人口がいるうちのほんの一握りだけです。まだダイジェスト版でしか聴いていませんが、この舞台に乗るまでには、どれだけの努力を積み重ねてきたのだろうという緻密さと熱気を感じます。これがライブだったら・・・と思うと心がゾクゾクします。こんな風に言葉で言うのは簡単だけれど、そういうものが聴き手の心を動かしているんだろうなと思います。
そして、そのような本番には必ず裏方で支えている人がたくさんいます。自分たちが乗る本番でも練習でも裏方で動いてくださる方がたくさんいらっしゃいます。このように裏方で頑張っている人がいるからこそ、表舞台で輝ける人たちが生まれるのだと思います。だからこそ、どんなときも自分たちを支えて下さっている人がどこかにいることに感謝の気持ちを持っていたいなと思うのです。
楽器を吹けること、一緒に演奏できる仲間がいること。
そして、支えてくれる人たちがいること。練習する環境があること。
そんなすべてのことに感謝の気持ちを持ってこそ、本当にいい音楽をつくれるのかもしれません。
今、そんなことをしみじみ感じています。

iQiPlus

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。