久しぶりに楽器を手にする時に気をつけたいこと ~テスト明けの中高生へ~

テスト明けなどで久々に楽器を吹いてみたら、「ぷすぅー・・・」と思うように音が出なかった経験はないでしょうか。
社会人になると、なかなか毎日練習できる環境があるということはないと思います。その中でだんだんと、間隔を置いても吹けるコツというか、自然に振動をつくったり、コンディションを整えることを頭も使いながら覚えてくると思うのですが、普段毎日吹いている中高生の場合、なんとなく吹けてしまっていて、定期テストなどで吹けない時期があると途端に調子を崩してしまうということも少なくないように思います(実際、私はそうでした)。
ということで、今日は主に中高生に向けて、練習再開初日にどのようなことに気をつけていけば良いのかを部内通信で配布したことを元につぶやいていこうと思います。
まず一番大切なことは、「一人ひとりがしっかり楽器を鳴らしきること」です。
ユニゾンの音程を合わせるにも、タテや音型をそろえるにも、まずは一人ひとりがしっかり楽器を鳴らしきることが大切です。「鳴らす」というと、大きな音を出すというイメージがうかぶかもしれませんが、ここでいう「鳴らす」とは、“ppからffまでどの音量でも、高い音から低い音までどの音域でも、楽器が本来もつ響きを十分に出すことができる”ということを指します。
今の中高生が使っている楽器の多くはプロのプレイヤーも使うような素晴らしい楽器であることが多いかと思います。だからこそ、しっかり楽器自体を鳴らしてあげれば、音色も音程もビシッと合うはずなのです。まず、今日はそれぞれ「自分の楽器のツボ」を見つけ、そこを自分の体の感覚でつかめるようになることを目指してじっくり音出しをしてみると良いかと思います。
その際、一番意識していて欲しいことは『音は振動』ということです。吹奏楽の音というのは、まず一人ひとりが発音体(唇、リード、弦、太鼓の皮など)を使って振動を創り出すところから始まります。そして、そのつくられた振動が楽器を通して空間に出て行き、互いに混ざり合って増幅し、空間にある見えない空気の分子たちをどんどん振動させていくことで聴衆の耳に届き、心をふるわせます。
まずできることは、「自分でしっかり振動を作り出すこと」です。もうすっかり「音を出す」ということが当たり前になってしまっているかもしれませんが、改めて、もっと「音を出す」という行為を大切に考えてみましょう。久々に楽器にさわるという場合には、下のCheck Pointに沿って入念に音出しをしてみるとよいかもしれません。
音出しCheck Point
□ 楽器の構え方(重心、力の入れ具合、アンブシュアなど含む)はどうか?
□ ブレスは深くとれているか?
□ 発音体(唇、リード、弦、皮など)は十分に振動しているか?
   →タンギングや息の力で無理に音を出してしまっていないか?
□ これから出そうとする音のイメージ(音程、音色、音量)はできているか?
□ 息のスピードや量は、その音を吹くのにふさわしいものになっているか?
□ 音の頭から終わりまで、楽器に息がしっかり入れられているか?
□ 楽器本来の音色が出せているか? 楽器は十分に響いているか?
□ 音のキレはよいか? 発音は明瞭か? 

とにかく、慌てず、焦らず、急がず、自分の出したいと思う音をイメージして、ゆっくり音出しをしていくことが大切かと思います。ご参考までに。。。

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