音は振動

楽器を演奏するうえで一番意識したいことは、『音は振動』ということです。吹奏楽の音というのは、まず一人ひとりが発音体(唇、リード、弦、太鼓の皮など)を使って振動を創り出すところから始まります。そして、そのつくられた振動が楽器を通して空間に出て行き、互いに混ざり合って増幅し、空間にある見えない空気の分子たちをどんどん振動させていくことで聴衆の耳に届き、心をふるわせます。
まず私たちにできることは、「自分でしっかり振動を作り出すこと」です。もう「音を出す」ということはすっかり当たり前になってしまっているかもしれませんが、改めて、もっと「音を出す」という行為を大切に考えてみると、意外と奥深いことに気づかされます。
【音出しCheck Point】
□楽器の構え方(重心、力の入れ具合、アンブシュアなど含む)はどうか?
□ブレスは深くとれているか?
□発音体(唇、リード、弦、皮など)は十分に振動しているか?
 →タンギングや息の力で無理に音を出してしまっていないか?
□これから出そうとする音のイメージ(音程、音色、音量)はできているか?
□息のスピードや量は、その音を吹くのにふさわしいものになっているか?
□音の頭から終わりまで、楽器に息がしっかり入れられているか?
□楽器本来の音色が出せているか? 楽器は十分に響いているか?
□音のキレはよいか? 発音は明瞭か? 
自分の場合、まず真ん中のFをノーアタックで、音を出そうとせず、自然に振動するまでppで息を入れてみます。初めから意識しないでも自然に振動するようになり、口がなじんでくるまで繰り返します。これだけでもいいウォームアップになります。その後半音ずつ音域を広げ、スタンプの教本とリップスラーをやるようにしています。
絶対に無理に鳴らそうとしないことが大切だと思います。常に振動が先にきて、息はそれを支えるためのもの。腹というより横隔膜あたりを意識して支えてあげると、高音もはずしにくいように思います。まだまだ騙し騙しだけれど、省エネ奏法で、無理せず楽しくラッパを吹いていきたいと思っています。

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