体調と時間の管理

「音楽は時間の芸術」と言われることがあります。録音したものを後で聞き返すことはできるかもしれませんが、そのとき演奏した生の演奏は、もう二度と耳にすることはできないからです。残念ながら私も時間を守るのが得意な方ではありませんが、中学の頃から「音楽をやる者は、絶対に時間を守れなくてはいけない!」と耳が痛くなる程言われてきました。時間にルーズということは、音を出すタイミングを守れない、テンポを人と合わせて演奏できない、ということに実はつながるからです。また、練習してきたことを“本番のたった1回で決める”という気持ちの切り替えや集中力を持ち合わせることも演奏をしていく上では必要な力です。
もちろん、音楽的なことだけではありません。ただでさえ宿題や予習・復習などに追われて忙しい上に、運動部にも匹敵する活動量の吹奏楽部に所属しているわけですから、本当に上手に時間を使っていかないと、とてもではないけれど時間が足りないと思うことでしょう。「時間を有効活用する」ということは部活を続けていく上で“死活問題”とも言えるかと思います。
吹奏楽は一人でできるものではありません。そして、誰かが欠けても成立するものではありません。今いる部員全員でつくり出す音がその学校の吹奏楽部の音です。しかし一方で、中高生の時期というのは体も心も大きく成長し、変化する時期でもあり、体調が不安定になることは誰にでもあります。だから特に中高生のみなさんには決して無理はしないでほしいと考えています。
でも、自分で気をつけられることは気をつけて過ごして欲しいと思います。メールやSNSを夜遅くまでやり続けたり、宿題をためこんでしまって夜更かしをしたりということを続けていると、当然のことながら体調も崩しやすくなるし、昼間の集中力も低下します。生活リズムが整ってくると、人間は活力を得ることができます。毎日の食事と睡眠に十分気を遣い、元気よく学校にやってきて、放課後の部活まで集中して頑張れる体力を養っていくことが大切なのではないでしょうか。

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