「バテやすかったけれど、コンクールで最後まで吹き切ることができました!」 ~ちょっと嬉しい報告~

先日、Twitterのフォロワーさんから「おかげさまでコンクールで思うように吹けました!」という、とても嬉しい報告が届きました。今日はそのやり取りから考えたことを改めてまとめておきたいと思います。
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(Dさん)
こんにちは!
わたしは高校でホルンを担当させてもらってます。
コンクールメンバーに選ばれて課題曲で1stを吹くことになったのですが、音が高くて押し付けて吹いてしまいます。その結果曲の最後まで唇がもちません。
どうしたら押し付けずに楽に吹くことができるのでしょうか?

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(私)
こんにちは。
コンクールでトップを任されるなんて素敵なことですね。おめでとうございます!
確かに高音を吹き続けていると唇が持たなくなることはよくあることだと思います。自分自身も悩みの種だったりします。
ただ、高音を吹くときはどうしてもプレスが必要になってきます。「押し付ける」というより「密着させる」と考えて、プレスに対抗できるくらいの息の圧力をつくれるとバランスがとれるかと思います。
あとは、できるだけマウスピースと口を離す時間を増やすようにするとよいと思います。
あまりいい答えになっていないかもしれませんが、参考になれば幸いです。
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(Dさん)
回答ありがとうございます。
「密着させる」と考えるのですか!意識が違うだけで変わることだって沢山あるし素晴らしいと思いました!
息の圧力ももう少し大きくしていこうと思います。
マウスピースを離す時間なんてほとんど作れていなかったです!唇を休める時間も挟んでいきたいと思います。
こうして考えてみると唇に負担をかけることばかりしていたのだな、と改めて感じました。
今日からまた少しずつ意識して変えていこうと思います。
本当にありがとうございました!

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コンクール終了後
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(Dさん)
この間は質問に答えていただきありがとうございました!
(中略)
課題曲ですが、最後までバテずに吹き切ることができました!
自由曲でも音が荒くなることなく最後まで演奏できました。
意識するだけでこんなに変わるものだとは思っていませんでした。
ほんとうに感謝の言葉でいっぱいです!ありがとうございました!

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(私)
おめでとうございます!
実力が発揮できたとのこと、私もすごく嬉しいです。結果も結び付いて素晴らしいですね(^-^)
これからも頑張ってくださいね!
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金管楽器奏者にとって、「高音」と「バテ」の問題は共通課題のような気がします。自分自身、特別なハイノートヒッターでもありませんし、決して持久力がある方ではありません。ここぞという時にバテて吹けなくなってしまった、というのも何度となく経験してきました。
でも、アレクサンダー・テクニークを勉強するようになって、いずれの問題もだいぶ良くなってきた気がします。その大きなきっかけが「密着させる」という考え方です。
私は小学生の時、我流の奏法を続け、唇を押し付けて無理やり高い音を吹き続けていました。そのせいで中学に上がる頃には唇を壊してしまい、全然吹けなくなってしまいました。
それが怖かったのか、今度はプレスの足りない状態で吹く習慣ができてしまいました。今思うと、せっかく作られた唇の振動をちゃんと楽器に伝えきることができず、余計な労力をかけていたのだなと思います。
「唇を密着させる」と考えることで、息の圧力とプレスのバランスがちょうどいい感じに保てるようになってきたように思います。バジル先生語録「唇とマウスピースをぺっとりとくっつける」と考えてみると、密着させる感覚がより繊細にイメージできるかと思います。
何事もバランスが大切。
押し付けてはいけないのでもなく、プレスのし過ぎもよくない。
息圧とプレスのバランスがとれてくると、自然に楽に楽器を吹くことができるようになると思います。
高音も、バテも、根性論で何とかなるものではありません。
確かに最後は若干気持ちの問題もあると思いますが、音の出る仕組みを理論的に考えていくことで、解消されることも多いように思います。指導者はその点に気を付けて指導する必要があるのではないでしょうか。
自戒も込めて、、、
それにしても、嬉しい報告だったなぁ。
さて、自分もコンクール本番です。
頑張ってきます。

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