自分にとっての吹奏楽指導とは? ~JBCに参加して~

今年も浜松で行われた日本吹奏楽指導者クリニックに参加してきました。細かいレポートはまた改めて書いていこうと思いますが、記憶の新しいうちに感想をまとめておきたいと思います。
プログラムの中で特に印象的だったのは、羽村一中と精華女子の練習公開でした。
羽村一中の玉寄先生はソルフェージュをとても大切にされていて、音の幅を手で視覚化しながら歌ってみたり、楽器と歌を交互にやってみたりと、子どもたちの音感づくりに力をいれていらっしゃる様子が伝わってきました。
精華女子の練習公開は、とにかく楽器がよく鳴っていて、部屋中が音で満たされていて、藤重先生が「パイプオルガンのように」とおっしゃっていたけれど、まさにそんな響きがしました。先生が一方的に指示出しをするのではなく、部員たちに意見を求めるようにしており、部員たちが積極的に意見を出し合う雰囲気も素敵だなと思いました。こうした対話の中で自分が音楽をつくっている一員だという意識ができてくるのだろうなとも思いました。
それから緒形まゆみ先生のリトミック講座は、昨年末のJBAの講習会よりさらにパワーアップしていて、とっても楽しかったです!根っからのリズム音痴の私はなかなか思うように体が動かなかったけれど、音楽を表現するにはまず頭の中でイメージできること、それを具体的に体で表現できること、そして何より心から笑顔で楽しむことが大切だなと改めて実感しました。
交流会では多くの先生方と吹奏楽や音楽、指導の話ができてとても勉強になりました。なぜ去年は行かなかったのだろう…と少し後悔しました。そして、どの先生も音楽が好きで、子どもたちの成長を願っていて、そのために力を尽くされているのだなと改めて思いました。
吹奏楽は音楽のただ一つのジャンルかもしれません。でもこれだけ人を惹き付ける力があるということは、やっぱり何らかの魔力のようなものがあるのだろうなと思います。そして、これだけ吹奏楽を愛する人が沢山いるというところに、言葉にできない熱い想いを感じます。自分もその魔力にとりつかれたのかもしれません。
上手いバンド、成功しているバンドから学べることはたくさんあります。ただ真似しただけでは上手くいかないのは当然だけれど、そこに自分達のバンドを変えていくヒントはたくさんあるはずです。だから実際に見て学ぶことは大切だし、良いと思ったのとを積極的に取り入れる柔軟性は持ち合わせていたいところです。
また、機械的にどの拍に重みを置くのかとかじゃなくて、音楽の流れに沿った時に必然と重みがかかるところに自然に重みを置く。それだけで音楽に流れが生まれるように思いました。音が鳴るという原理は物理的に証明されるかもだけれど、どう表現するかは人の心次第。だからこそ感性を磨き、心を豊かに育てていくことは大切なのだと思います。
学校教育、学校吹奏楽に課せられる責任は大きいものがあります。ただ一定の価値観を押し付けるのでもなく、でも感性を磨き、表現力を高めるための訓練もある程度は必要だったりします。子供たちの中にある素朴な想いをどうやって引き出し、どうやって表現すればよいのかアプローチしていく手伝いをするのが我々の役割なのではないでしょうか。
自分なんかまだまだだし、自分が伝えたいと思うことを一方的に押しつけている感満載だけれど、本当は子供たちが持っている「伝えたい」と思う気持ちを最優先したいと思います。部活はあくまで子どもたちのもの。そのスタンスは崩したくないし、あくまでサポート役として精一杯支えていきたいと思いました。
さて、今年もたくさんエネルギーをもらったので、本業も含めて、子どもたちの笑顔を見るためにも、一緒に頑張っていきたいと思います。

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