人はどうやって音楽を奏でているのか? ~ATレッスン記録~

今回のブログでは、一昨日のThinking Bodyの授業をまとめていきたいと思います。大遅刻をしてしまったので、初めの方は記録できていませんが、自分なりに学んだことを書いていけたらと思っています。勘違いなどありましたらご指摘ください。
■人はどうやって音楽を奏でているのか?
人は何か行動をするとき、「脳が指令を出す」→「体が動く」→「反応を受け取る」→「脳が再度指令を出す」→…という系統で行動をしています(下図)。

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だからこそ、脳が「こういう音を出したい」と思ってから、実際に音が出てくるまでの間には、ほんのわずかではありますが時差が生じることになります。
そこでアレクサンダー・テクニークでやることは、「脳に指示を出させ続けること」ということになります。常に「頭と脊椎の関係」を忘れないようにThinkingを続けることで、明確な意思を持って音楽を奏で続けることができるということになります(下図)。

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やっていることが大事なものであるほど、細かいところに意識が向いてしまいがちです。でもそうなっているときは、「頭と脊椎の関係」を忘れてしまい、体が縮こまって固まってしまい、思うようにパーフォーマンスができなくなってしまうことも少なくありません。
だからこそ、事細かに指示を与え続けるよりは、大ざっぱだけれど「頭と脊椎の関係」をお願いしているだけの方が、うまくいったりするのかもしれません。
それを意識的に習慣化することができれば、もしかしたら演奏することに対する恐怖感というものもとり除くことができるように思います。
■自分が想定しているより自分の体は信頼できる
普段私たちが体を動かすことは、意識的に動かしていることと、意識の外でやっていることに分類することができます。このうち意識の外でやっていることは、体がすべきことを知っているので、意識的に指示を出さずとも、からだにまかせてあげればいいこともたくさんあります。
例えば、心臓を動かすこと。
これは自分が意識的に指示を出さずとも動いてくれていますよね。
自分が無理に「○○しよう」としなくても、本来体は自分がすべきことを知っている。そのすべきことを忘れてしまっているとき、思い出させてくれる一つのツールがアレクサンダー・テクニークなのかもしれません。
■『観察』をすること
人は1日の間にものすごくたくさんの光景を目にしていることと思います。しかし、そのうち記憶に残っているシーンはほんのわずかです。
記憶に残っているシーンと、そうでないシーン。
その違いはいったいどこから生じるのでしょうか。
それは、「興味を持って見ているか」というところに答えがありそうです。
「興味を持って見る」ということは、「認知し続ける」ということです。興味を持っていれば、ただ見ているだけでも、その奥にあるものがだんだんと見えてくるようになるものです。
見えていないものを見ることに興味を持ち、たとえ言葉にできなくても何か認知できることがあったら、それだけでも意味があるものだといえるのです。
アレクサンダー・テクニークはもともと全員に標準装備しているものをつかうためのもの。
その標準装備しているものを効率よく使えているか、自分自身も、相手のことも観察し続けていくこと。それを続けていくうちに、違いの分かる人になっていくのかなと思いました。
■感覚評価はあてにならない
これはアレクサンダーさんが著書「THE USE OF SELF」の中でも述べていることですが、「感覚」というものは「今、その時に起きている感覚」であって、後からその感覚を頼りに何かをしようと思っても、同じように再現することはまず不可能なことだといえます。
「やっている感」「やった感」を持つことはモチベーションにもつながるし、必要なものかもしれませんが、その感覚がなかったとしても、不屈の精神を持ってやり続けることができる力を誰もが持っているはずなのです。
筋道立てて考える手段を持っていれば、本当に必要なことだけが見えてくるようになります。
だからこそ、感覚よりも「観察」と「気づき」を大切にしていけたらと思いました。
■楽器を吹くために『いい姿勢』と見た目に『いい姿勢』は違う
これもアレクサンダー・テクニークを学んでいるとよく言われることですが、今回のレッスンで改めて先生に指摘を受けました。
私の姿勢は「人に立ち姿を見せる」という意味ではいい姿勢だけれど、「トランペットを吹く」という意味ではあまり効率の良い姿勢ではないということ。
そこでやってみたプランが次のプランです。
 ① 1回姿勢を崩す。
 ② 頭が動けて体全体がついてきて
 ③ ろっ骨に対して骨盤が後ろにあって
 ④ 手を遠回しにしながら楽器を近づけていき
 ⑤ 胸の辺りをゆるめて
 ⑥ 吹いてみる
それまで少し胸が詰まるような感じがあったのですが、とても楽に吹けるようになりました。
しばらくこのプランを使って練習をしていこうと思います。
まだまだいろいろなことを教えて頂いて、あふれかえっているところですが、とりあえず今日はここまでということで。また気づいたことがあったら書き足そうと思います。

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