互いにサポートしながらよい演奏を ~仲間との関わり方を考える~

吹奏楽でもオーケストラでもアンサンブルでも、一人だけでつくりあげるわけにはいきません。個性も考え方も違うたくさんの人間が集まって一つの音楽をつくりあげるわけですから、互いに合わないなと感じたり、苦手意識を持ったりする相手がいることは仕方のないことです。
でも、合わない相手を認めなかったり、苦手な相手から逃げているばかりでは、いい音楽をつくることはできません。
どんな相手であっても「かけがえのない一人」であって、そのバンド(オケ)にとって必要な人間なのです。
確かに下手より上手い方がよいかもしれません。
上手くなるために努力を重ねることも大切なことです。
だからといって、少なくともアマチュアの世界では、下手でも誰よりも音楽を愛し、努力をし続けている仲間のことを悪く言うことは間違っていると思うし、下手な人を除外していくことも間違っていると思います。
自分の方が少しくらい吹けるからといって、天狗になって仲間のことを悪く言ってしまう人は、それ以上の成長を見込めない人です。
自分に自信を持つことと、天狗になることは違います。自信のある人とは、「自分のことを信じられる人」のことです。自分の良いところも悪いところも含めて自分を信じることができている人は、下手に人に認められようとしたり、自慢をしたり、人をけなすようなことはしません。
本当に上手い人は常に謙虚に学び続け、腕を磨き続けるものです。それは、目標が高いところにあって、そこに少しずつでも近づいていくことが自分にとってプラスにはたらくことを知っているからです。
本当に楽器も上達し、人間的にも音楽的にも魅力ある人に成長したいと願うならば、自慢をしたり、比較をしたり、批判をしたり、言い訳をしたりしないことです。
互いに率直に建設的な意見を出し合うことと、相手を否定するような意見を出し合うことは違います。指摘と批判は似て異なるものです。正しく現状を把握するために「指摘」することは大切ですが、それにマイナスの感情が加わった「批判」は、全体の生産性を下げてしまいかねません。
相手の足りないところは自分がサポートすればいい。
自分の足りないところは相手にサポートしてもらえばいい。
そんな「持ちつ持たれつ」の関係を仲間たちと築きながら、少しでも奏でたい音楽に近づいていけるように頑張れたらいいなと思います。

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