緊張を味方につけて本番を楽しむためには・・・

本番を終えてみて、改めて自分はあがり症だなと思いました。
でも、気心の知れた仲間たちとリラックスして音楽を楽しもうとできた本番はあまり緊張せず、「失敗は許されない」的な本番ではやたらに緊張するな、と当然かもしれませんがそんな風にも思います。
ここに書くのは、以前、コンクールの直前に書いた部内通信からの抜粋です。生徒たちに言っておいて、自分も本番前に読めばよかったのですが・・・こういうところが自分のよくないところです(^^;
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本日のお題は「あがり症克服」です。みなさんの中には、本番でめちゃくちゃ緊張して、息が思うように吸えなかったり、手足が震えてしまったりした経験をしたことがある人がいることでしょう。実は私もめちゃくちゃあがり症で、一番緊張した時は、手が震えすぎて、吹きながら楽器が遠ざかっていったことがあります。今では少しは慣れましたが、指揮を振る時もひざがガクガク、腕はブルブル、心臓はバクバクいうことはザラでした。
その度に「深呼吸をすれば大丈夫」「変に気負わなければいいんだよ」「“人”という字を手のひらに書いて3回飲む」などいろいろなアドバイスを受けましたが、意識すればするほど緊張の度合いは高まります。特に、練習で何回も失敗したところがある曲を演奏しなければならない、高い音がある、難しいパッセージがあるなどの場合には、緊張は極限の状態にまで到達します。
結局のところ、その不安をぬぐい去るくらい練習をしておけばいいんだ、という結論になってしまいますが、それでは無責任なアドバイスで終わってしまいますね。今日は何とかみなさんがコンクール本番で緊張しすぎずに、普段の力が発揮できる方法はないかちょっとだけ紹介しておきます。
以前、私のクラスの文化祭で「ストレス」をテーマに取り組んだことがあります。その時、「人はなぜ緊張するのか」ということを調べた班があったので、少し紹介しておきたいと思います。
人は危険と遭遇すると、いつでもその危険に立ち向かったり、逆にすぐ逃げ出すために、筋肉を硬直させて素早く反応出来るようにします。さらには、そんな筋肉にたくさんの酸素を送り込むために、心臓の鼓動を早めて血液の流れをよくします。その結果、心臓はバクバクいうし、頭に血がたくさん流れて顔も赤くなるし、筋肉が凝り固まって、逆にいつも通りのパフォーマンスができない状況になってしまうことがあるのです
しかし、この「緊張」という状態は演奏をする上で決してマイナスにはたらくだけではありません。上手に緊張と付き合うことで、より素晴らしいパフォーマンスを生み出すこともできるのです。なぜなら、緊張は「困難と立ち向かうために人間に与えられた潜在的なエネルギー」だからです。だから、「緊張してしまうんだよな…」と緊張することにおびえている人は、今日からおびえなくても大丈夫です! あなたは、困難と立ち向かう力を誰よりも備えた勇気ある人間なのです。
バジル・クリッツァーさんのブログに「あがり症克服のためのトータルプラン~8つのステップ~」というものがありました。自分はあがり症なんだよな、と思う人はぜひ読んでみて下さい。
http://basilkritzer.jp/archives/1441.html
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私も年を重ねるごとに「決めてやるー」って気持ちが空回りして、さらに「失敗しちゃいけない」になってすごい緊張するようになっているようなきがします。本当は気負わず本番を楽しめればいいんですけどね。そこで頑張ってしまうのはラッパ吹きの性なのでしょうか。でも、吹奏楽やオーケストラというものは自分一人でつくっているものではありません。だから、一人で引っ張ろうとせずに、「みんなでるつくっている全体の音楽の流れ」に乗れれば緊張せず本番を楽しめるのかもしれません。
緊張と戦うのではなくて、うまく緊張とつきあいながら、本番を楽しめるようになりたいものです。

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