「楽しむ」ことは多様であっていい ~一人ひとりの違いを受け入れ合うこと~

最近、「楽しむ」とはどういうことなのか、考えることがよくあります。
特に部活動については、様々な考え方、ご意見があって当然のことだと思います。
コンクールで良い結果を残すことが楽しいと感じる人
どんなに小さな演奏会でもお客様と一緒に音楽をつくれることが楽しい人
ただ楽器が好きで、仲間と一緒に奏でられることが楽しい人
楽器をやっている人すべてがプロになるわけではありませんし、どのくらい部活に打ち込みたいか、感じ方や目指すものは一人ひとり、少しずつ違うのだと思います。
確かに、部活としては一つに統一された目標を持っている必要はあるかもしれないし、全員で同じ方向を向いて日々努力していく、という姿が理想なのかもしれません。
だからといって、意識が違うことを理由に、関係を切ってしまうことは自分はしたくありません。いろんな考えがあるからこそ、気づかなかったことに気づけたり、新しい発見ができたりするのだと思うからです。
なかなかまとまらなくて苦労することもあるかもしれません。でも、何らかの理由を持って部活の門を叩いてきた子どもたちを切ってしまうことは自分にはできません。
自分の仕事は音楽の専門家を養成することではなくて、音楽を一生の友として楽しめる人を増やすことだと思っています。そして何より、音楽という手段を用いて、人間としていろんな意味で成長する機会を提供するのが仕事だと思っています。
だから、人を切ってしまうことはしたくないし、最後まで信じて見捨てずに付き合っていきたいと思うのです。
その方法は一つではありませんし、もしかしたら上手くいかないことの方が多いかもしれません。どんなに頑張っても、すぐに目で見える形にはならないかもしれません。
でも、やるしかない。
生徒は不器用なりに頑張っているし、やる気がないように見えても、そこにいる限りは見捨てたくはないのです。理想かもしれないけれど、いろんな考えや感じ方の子どもたちがいる中で、その違いを認め合い、その時々に適した方策を模索しながら、後から振り返ったときに「やってよかった」と思える経験にできればいいのだと思います。
また、頑張っていこうと思います。

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