自分が望んでいることにどれだけ近づけたか ~ATレッスン記録~

昨日はバジル先生のATレッスンでした。今回は参加者も見学者も多くて盛り沢山でした。
【レッスンのまとめ】
◎妖怪のお婆ちゃん役をやる時の声、姿勢
・自信のなさ、「一発で型を決める=固まる」というイメージが体の使い方を邪魔している?
 →体を曲げていく順番を決めてみる
 →腕を後ろに持っていくとき、肩甲骨という「大きな立体」を寄せる
◎メサイア The Trumpet Shall Soundの高音が当たりにくい(Picc Trp)
・自分の肋骨がどんな形をしているか、腕でなぞってイメージしてみる
・高音にいくときに体が後ろななめ上にいってしまっている
 →唇をもっとマウスピースの中に入れていく感じ
 →「高い音を吹く」ではなく、「~する、吹く」と考える
   ※「~する」の例: どっちを向くか、マウスピースをどう当てるか
 →首から上でやっている上下運動を、ひざで代替してみる
   標準ではひざをを曲げておき、高い音になる時に伸ばしてみる
   ⇒音楽に合わせて動くということ
 →高音を吹く時に角度を変えたり、マウスピースを音をつくっている部分から少しずらすことで、自由な部分を増やしてみる
◎「人によく見せたい」という気持ちをどうするか
・「気にしている自分はダメ、だから変えよう」ではなくて、「気にしていない自分がいいから変えよう」ならOK。
◎弾きたいフレーズをやりたいように弾けない(Vc)
・頭でイメージなどをいろいろ考える前に、「頭が動いて、体全体がついてきて」、「とりあえずやってみる」。
 →やりたいようにやってみて、その結果次どうするか、ということを繰り返していくうちにやれるようになってくる。
◎音量を出したい(Hr)
≪そのように思う原因≫
・「音が割れる」「音が破綻する」というイメージが強いのかもしれない。
   ↓実際深く考えてみると…
・人に「聞こえない」と言われたことを気にしすぎている。
 →「やりたい方向」があるのに、それとは違う方向にいってしまっていた。
≪対策≫
・「聞こえない」=「もっと吹いて欲しい」ということ。つまり相手には「聞こえている」。だからもっと吹こう。
・人が何を言うかではなく、自分がやりたいと思っていること(望んでいること)にどれだけ近づけたかを考える。
・自分に意欲が出てくるものを利用して、意欲が削がれることは一切耳にしない。
◎速い指が回らない(Cl)
・指を離す量を減らしてみる=指を楽器にできるだけ近づけておく。
・指だけでなく、手首や腕の使い方も考えてみる。
・楽器を何となく持って、口の中にただ運んでみる。→手と体が近づいている
 ⇒「これで練習したらできる」と思える実感を得られるか
・スタートする時に首の前後運動が入ると吹けない。
 →解放している指から全部閉じた指の時に吹き込もうとしていたのが原因。
   「○○(自分の名前)、抵抗、大丈夫!」と復唱してみる
・「息さえ流していれば、指を回していれば吹ける」と思う。
◎チャイコフスキー交響曲第4番のファンファーレ(Trp)
・座る時に少し後ろに重心がいってしまっている。
・1つ1つの音を吹くために「何かをする」ということを意識してみる。
 →思ったよりも1つ1つの音に時間をかけても大丈夫。
 →音を外すところでは、「何かをする」ということを忘れている。
 →イメージを実現するためには、その間に「実行」という感覚を伴う動作が必要。
 →大きなかたまりでフレーズをとらえたままバーッと吹くと外しやすい。
・「ピストンを押す」ではなく、「ピストンを動かす」と考える
 →ピストンの長さ分、上下させるととらえる。
 →指の腹でピストンに触れることで、「動かす」間隔をつかむ。
 →「ピストンを動かしてから音が変わる」と考えて吹く。
◎初見の曲をさらうと体に痛みが生じる(Tro)
・譜面をガン見してしまうのが原因
 →自由に動き回りながら練習してみる。
 →音楽にのっていれば、どんな動きをしてもいい。
◎自分がいいと思っている演奏がどう評価されるか、将来が心配(Cl)
・コンクールに出て評価と公表をもらいたいけれど、自分がいいと思った演奏を悪くいわれたら怖い。
 →どんなに上手くやっても、良い評価、悪い評価はつくものだと受け止める。
・「○○歳までに△△をする」と決めて、それまでは頑張ってみる。
・長所を見つけて励ましてくれる存在を大切にする。
 →誰に聴いてもらうことを「お願い」するか。
 →心配になったり悩んだりしたら、絶対的に信頼の置ける存在の人に聴いてもらうようにする。
自分はチャイ4をみて頂きましたが、「一つ一つの音を吹くためにいちいち何かをする」ということを意識したら、音も外れにくくなりました。イメージするがままに吹いて一つ一つの音に対して雑になっていたのかもしれません。
イメージすることは大切だけれど、それが実際に表現されるためには感覚を伴った「実行」が必要になってきます。だから音を外すところは「何かする」ということを忘れているのだということに気づかされました。「思っているより一つ一つの音に時間をかけても大丈夫」ということを意識して、もっと一つ一つの音を大切にできたらと思います。
そして、改めて大切だと思ったのは「自分がやりたいようにやってみることが大事」ということです。結果がどうであれ、まずやってみて、それが自分のやりたい方向に近づけているかを振り返ってみる。それを繰り返しやっていくうちに「やりたいこと」がやれるようになってくるはずなのです。
また、アドバイスとして受け入れたいと思うことは積極的に受け入れていけばよいけれど、人の意見に心を乱されてしまい、自分がやりたい方向性を見失ってしまうのはもったいないことです。自分に意欲が出てくるものを利用して、意欲を削がれることは一切耳にしないというのも必要なことなのかもしれません。
人が何を言うかではなく、自分が望んでいることにどれだけ近づけたかを考えること。そして、心配になったり不安になったときに聴いてもらえる絶対的に信頼のおける人の存在を大切にすること。そうすれば、自己否定のサイクルに陥らず前向きに音楽を楽しんでいけるのかなと考えさせられました。
今日も観察すること、自分で気づくこと、そしてそれを共有することの大切さと楽しさを感じられる素敵なレッスンでした。本当にありがとうございました!
(Twitterまとめ)

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