「頑張らない」という選択をすること

生徒に指摘をすると、
「はい、頑張ります!」
と元気よく返事が返ってくることがあります。
確かに頑張ることは悪いことではありません。
でも、頑張ることが目的なのではなくて、その先にある本当のゴールに近づいていくために、試行錯誤しながら自分の足で進んでいくことが本来あるべき姿だと思うのです。
昨日は最近リップスラーが上手くいかないという生徒と部活前に少しだけ練習をしました。
どうやら音を変えることに意識が集中して口で無理やり変えていたことが原因で、間に音を入れる感じで、音が出なくてもいいから、というようにしていったら少しずつできるようになってきました。
つい音が出ないと無理してでも出してやると思ってしまうのがラッパ吹きの性というやつなのだろうけれど、無理して出した音は聴いていて心地よくないし、何より吹いていて辛いものです。
リップスラーは柔軟性を養う練習だし、無理をしても逆効果です。ただがむしゃらに頑張ればいいというのではなくて、何のためにやる練習か意識することは大切だなと思う出来事でした。
このように、「頑張りたい」という気持ちがあったとしても、それを実現するための具体的な方法が分からなかったら前に進んでいくことはできません。気持ちだけの根性論では、上達の遠回りどころか阻害してしまうこともあり得ます。
「頑張らない」
と言うと、一見して不真面目のように聞こえるかもしれません。
でも、
『目標を達成するために今の自分にできることは何かを考えて、それをやってみる』
くらいの気持ちで物事に取り組んだ方が、自分のことも追い込まなくて済むし、冷静に何が必要かを考えて練習に集中することができるようにも思います。
「頑張っている自分」に酔っていても成長はありません。
常に謙虚さを忘れない。何からも学ぶ姿勢を忘れない。
そんな思いを大切に、生徒とも自分とも向き合っていけたらなと思います。
(Twitterまとめ)

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