一度できるようになったということは「できる能力がある」ということ ~とある合奏の記録③~

前回のブログに引き続き、知人の大学生に合奏をしてもらった時の生徒の感想から考えたことをつぶやいていこうと思います。
《生徒の感想》
この度は基礎合奏をしていただき、ありがとうございました。デイリートレーニングの前にチューニングB♭の音で音作りをしましたが、その時につくった音そのままの音でデイリートレーニングを吹けていないのを指摘され、やはり1度直したことを吸収しきれず元に戻ってしまうことが多いです。今回、音量と音の入りをはっきりさせるということを何度も注意されたので、何度もやってクセにしたいと思います。カデンツも普段の音量よりもかなり大きくして吹きましたが、それでも普段より合った感じがしました。今までずっと、とりあえずB♭Durをやっていたというかんじでしたが、そこを変えていこうと思います。今回の合奏で、これからやるべきことが見えました。とても勉強になり、私自身、とても楽しかったです!!

ここにも書かれているように「1度直したことを吸収しきれず元に戻ってしまうことが多い」というのは、これもまたいろいろな先生方に言われ続けている課題の一つのような気がします。
でも、「一度でもできるようになった」ということは、「自分には“できる”能力がある」ということです。せっかくできる能力があるにもかかわらず、何度も同じ指摘をされてしまうのは、指摘する方もされる方もだんだんうんざりしてしまいますよね。
できるようになるまでに時間がかかるのは仕方がないけれど、一度できるようになったら、「なぜできたのか」ということを丁寧に振り返ってみて、再現性をとれるように練習を積み重ねていくことは大切なことです。それによって自信も生まれてくると思うし、本番も余裕を持って楽しむことができるようになると思います。ぜひ「できるようになった」と感じた時には、何を工夫したのか、何に意識を向けたのか、あるいは完全にリラックスしていたのか、いろいろ原因を探ってみましょう。それが成功の精度を高めていく一つの方法だと思います。
また、「普段の音量よりもかなり大きくして吹いた方が音程が合った感じがした」という実感が持てたことは大きな一歩だったように思います。
私もつぶやきに何度か書いたことがありますが、「楽器のツボでしっかり鳴った音」というのは、自然とピッチもよくなるものなのです。もちろん楽器の特性によって必ずしもそうと限らないこともあるかもしれませんが、まずはしっかり鳴らすこと。私たちは音楽で想いを伝える部活をしています。想いを伝えるには、その想いをのせるための音をしっかり鳴らしていくことが求められると思います。
・いい音を鳴らしてからそろえる
・音がきれいでもお客さんに届かなかったら意味がない
・無責任な音にならないように、頭の中で次に鳴らす音のイメージをしてから吹く
・普段の練習から全調確認して、鳴りにくい音をなくす
・自信を持ってしっかり鳴らせるようにする
どれも大切なことです。
自分の出せる一番良く響く音、自分が奏でられる最高の音楽を常に意識して練習にのぞんでいきたいと思います。
(部内通信より)

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