曲のための基礎、本番のための基礎 を大切に! ~とある合奏の記録④~

今日のブログも昨日の続きです。
生徒の感想の中で、「改めて基礎の大切さが分かった」というものがいくつもあったので、そこから考えたことを呟いていこうと思います。
《生徒の感想 その1》
基礎合奏を受けて私は、基礎合奏の重要さを知りました。いつも、長々と基礎合奏をやっていて、「基礎も大切だけど、曲の方が大切なのでは?」と思っていたのですが、今回の合奏を受けて基礎を固めないと良い曲はできないし、曲も自然に楽しく吹けないのだと思いました。
私はいつもできていないとすぐに怒られて、もっとがんばらなくちゃとあせってしまい、自分のなおすべきところが見えず、結局なおらないままで次にいってしまいがちでしたが、今回は何度も自分のなおすところを考える時間をとり、何度も吹いたので、そのままにせず、次にやるべきことにあせらず取り組めました。他にも、音をのばすとき、頭の音がきれいにでたら、それを「維持」することを何度も何度も繰り返されたので、記憶に残り、つねに良い状態を「維持」することができました。このことで、メモをすることも大切だが、何度も繰り返すことも重要なのだということに気がつきました。練習でも「維持」することと「繰り返す」ことを意識してやっていきたいと思います。
中学練合奏では、基礎やったことが活かされていて、ここでも改めて基礎の大切さを実感しました。また、先生と違った注意や、吹き方を教えて頂き、様々な曲の「顔」がわかって楽しかったです。曲のアレンジも曲を楽しむためには大切だなと思いました。
年齢が近いからかもしれませんが、私たちの視線で合奏をやっていただいたので、わかりやすかったですし、楽しかったです。これからも基礎が大切だということを忘れずに合奏に取り組みたいです。                 
《生徒の感想 その2》
今日、基礎合奏を受けて、自分たちが基礎不足であることを改めて実感しました。
ほとんどどのグループも注意されることは同じということが多くて、おどろきました。前のコンクールで審査員の先生方が書いていたコメントでも、「○○で良かった」と書いていたところも「○○が○○だ(悪い意味で)」と書いていたところも全て似かよった内容だったと思います。「○○で良かった」と書かれていたものは意味を返せば、悪い意味としてもとらえられるものでした。多分それらを直そうとすると一番重要なものはやはり「基礎力」だと思いました。ハーモニーをしっかり合わせること、タテをしっかりそろえること、バランスを考えて奏でること…など普段の合奏や基礎合奏でもいわれていることばかりが今日の基礎合奏でもいわれて、やっぱり基礎は大事だなと思いました。
普段パート練や個人練で曲を練習していて、「私の役割は主旋律か、副旋律か、ハーモニーか、Bassなのか」→「そのためにどんな音色を出すべきか」「どれぐらいの音量がちょうどいいか」と考えることは少ないなと思ったので、基礎があってこその曲だから、普段の基礎を基礎で終わらせず、例えばDurをやるなら私はピッチの安定が苦手なので、ピッチの安定を目指して基礎をやり、そして、基礎で学んだことを曲に活かす…というようなサイクルをつくって練習すれば効率的にできるし、何よりできたら達成感ができて、音楽を楽しめると思うから、「曲のための基礎、本番のための基礎」にしたいと思いました。
普段デイリートレーニングをやるときに今日ほど細かく分解してやったことはあまりなかったので、ハーモニーの構成とか、どんな風に弾いたりすれば良いかとかが詳しくわかったし、コラールでも、自分たちの役割や重要性がよくわかりました。ありがとうございました。
 
二人とも「基礎」の大切さに改めて気づいたと書いていますが、同じように感じた人も多かったように思います。
そして、「なぜ、基礎をやるのか?」その答えは、2人目の生徒が書いてくれています。
それは、「曲のための基礎、本番のための基礎」だということです。
基礎合奏を本番で披露することはありません。でも、なぜやるのかといったら、本番で本番で演奏する時により良い状態でお客様に曲をお聴かせするためだと思うし、それによって自分たち自身も達成感を得るためだと思うのです。
普段の練習の中で、そういった意味づけをきちんとできていなかったところに反省しつつ、今回をきっかけにして、基礎の位置づけを生徒自身に実感してもらえたことには大きな意味があったと思っています。
また1人目の生徒が書いてくれているように、「メモをすることも大切だが、何度も繰り返すことも重要」ということも大切な気付きだったように思います。
現在Twitter上などで「譜面への書き込み」が話題になっていますが、書き込み自体が悪いことではないけれど、「書いたことで満足してしまう」というのも考えものです。まずは頭の中にしっかりメモをして、実践してみる。それを繰り返していく中で、体で覚えていく、という練習も必要な気がしています。
まずは頭で理解すること。
理解したら、やってみること。
どこか違うなと思ったら、ちょっと変えてまた試してみること。
この繰り返しこそが、上達の秘訣に思えてなりません。
基礎でも曲でも、練習するときには常に「今、どういう音楽を奏でたいか」ということを考え、「そのためにどうすればよいか」ということを自分で引き出していけるように、たくさんの知識や経験を積み重ねていきたいものです。
(部内通信より)

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