こんにちは。おのれーです。
またしても、久しぶりの更新になります。コメントなどもチェックできておらず、お返事できていない方、申し訳ありません。
今日は、これまでも何度か書いてきたのですが、アレクサンダー・テクニークを学ぶ上で軸となる「プライマリー・コントロール」について、セルフクエストラボの口述試験で話したことを改めてまとめておきたいと思います。よろしければお付き合いください。
演劇をやっていたアレクサンダーさんは、声が出づらくなってしまったときに、どうすれば良くなるだろうかと、自分自身の身体の動きを鏡を使って観察を続けました。そして「頭を後ろに引く」ことが、声を出づらくしているのではないかと考えるようになりました。
実際に、首をすくめて、ギュッと力を入れてみてください。
そして、手を挙げてみてください。
では、力を入れるのをやめて、手を挙げてみてください。
どうでしょうか?
首に力を入れた時と入れなかった時で、違いはありましたか?
背骨の一番上、頭とつながっているところは、だいたい耳の穴の高さです。このあたりが自由に動ける状態にあるかないかで、身体全体の動きの自由さもだいぶ変わってきます。
人間は、直立二足歩行をするので、頭は身体の上にあります。でも同じように背骨を持つ脊椎動物たちの頭は身体の前にあって、前に進もうとしたら、頭から進みだし、背骨がそれについていくような動きをします。魚が泳いでいる姿や、へびが這って前に進んでいる姿を思い浮かべると、頭から動き出して、身体がくねくね動きながら前に進んでいると思います。
人間は必ずしも頭から進もうとしなくても前に進めてしまうし、重い頭が上にある分、重力の影響で力を入れていなくても、頭と脊椎がおしつぶされて、本来持っている自由な動きができない状態になっていることがあります。
だからこそ、何かやりたいことがあって、どこかうまくいかないことがあったときに、この頭と脊椎の関係を思い出してあげると、動きに自由さが増して、できるようになることが増えることもあります。アレクサンダーさんは、この頭と脊椎の関係を、プライマリーコントロールと名付けました。そしてこの関係が、アレクサンダー・テクニークの根本となっています。
もともと首は大切なところで、危険を察知したときには無意識のうちに固めるようになっているので、いつも必ずしも自由に動ける状態を保っていなくてはいけない、ということではありませんが、頭と脊椎の関係を思い出して、本来持っている動きの自由さをつかってあげるという選択肢をもっていることも、自分自身の可能性を広げてくれるのではないかなと私は思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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