仲間がいるから頑張れる ~勉強と部活の両立はどうすればいいのか?~

昨日は進路講演会として、教え子に中高時代のことや大学生活などについて、現役高校生に話してもらう機会がありました。
彼女は中高時代6年間、陸上部で活躍しながらも、学校行事にも熱心に取り組み、成績もクラスでトップクラスを維持した文武両道タイプでした。でも、決して元からなんでも器用にこなすタイプではなく、上手に時間を使いながら、必死に両立させようと努力したタイプで、自分から見ていても、尊敬できる生徒でした。
その彼女が今大学4年生になり、先日教員採用試験で見事に合格し、4月からは念願の小学校教諭になることになりました。高校生のころからずっと目指していた夢をかなえ、さらに「こんな教師になりたい」という希望を語っている姿を見て頼もしく思ったし、同業者として共に頑張っていきたいと改めて思いました。
という前置きはここまでにして。
今日はその彼女が話してくれたことで印象に残ったことを少しつぶやいていこうと思います。
まず1つ目は、
「勉強を理由に部活を辞めたくなかったし、何より仲間が大切だったから、両立させようと必死でやった」
ということ。
彼女の部活はほぼ毎日あって、土日は試合があって、練習も厳しく、体力的にもハードな部活でした。正直なところ、本当に体力的にきつくて辞めようと思ったこともなかったわけではないそうです。でも、高3夏の最後の大会まで続けることができたのは「仲間の存在」が大きかったようです。
どんなに厳しい練習でも、体力的につらくても、それを分かち合うことのできる仲間がいたからこそ頑張れたし、そんな大切な仲間と一緒に頑張りたいと心から思ったからこそ、勉強を理由にして部活を辞めようと思ったことは一度もなかったそうです。
では、どうやって勉強と部活を両立させたのか。1日のスケジュールを聞いてみました。
18:00 下校
19:00 帰宅、学習
20:00 夕食(見たいTV番組を録画しておいてここで見る)
21:00 学習
23:00 風呂、就寝準備
23:30 就寝
ここでなるほど、と思ったのは疲れて帰ってきて、一息つく前に学習時間を入れていること、見たいTV番組はあらかじめ夕食時に見ると決めて録画していたことです。
つい疲れて帰ってくるとダラダラしてしまいがちですが、気持ちにまだ緊張感があるうちに一気に勉強してしまうというのは一つの方法なのかもしれないなと思いました。
また、日々の学習内容としては、予習中心の学習をしていたようです。そうすることで、授業中の集中力や理解度が高まり、復習に多く時間をかけずにすんだのだと思います。
そして、必ず0時前には就寝することで睡眠時間をたくさんとり、できるだけ翌日に疲れを残さないように努力していたことも大切なことだと思います。
頭ではこのように過ごせたら理想だよな、と思いつつ、なかなかその通りにはできないかもしれませんが、自分自身も見習いたいなと思う時間の使い方ができていたのだなと改めて思いました。
次に心に残った言葉は、
「どんなときも支えあえる仲間を大切にしてほしい」
ということです。
部活で厳しいトレーニングにめげなかったのも、受験勉強を頑張ることができたのも、就職活動を頑張ることができたのも、みんな「近くに支えてくれる仲間がいたから」という話をしてくれました。
確かに目の前にある壁が高ければ高いほど、それを一人で乗り越えようとするのは大きな労力が必要です。でも、同じ志をもって、同じ目標に向かって頑張る仲間がいると、精神的にはとても救われたりするものです。
今周りを見回したときに、支えてくれる仲間はいるでしょうか?
普段はそれに気づくことができなかったとしても、誰にでも自分のことを支えてくれる人はどこかにいるはずです。それは友達でも、先生でも、家族でも、恋人でも構いません。知らず知らずのうちに、自分の中で精神的支柱になっている人が心の中に1人はいると思うのです。
そういう人のことを本当に大切にできるか?
大切にするために、自分に何ができるか?
束縛したりされたりするのはまた違う話ですが、そんなことを考えていくと、最後には「大切な人のためにも頑張ろう」という気持ちが芽生えてきたりするものです。
話を吹奏楽の話に転換すると、吹奏楽は「チーム」で音楽を奏でるものです。
だからこそ、一緒に奏でる仲間のことを互いによく知り、互いに足りないところを補い合いながら、互いに高めあっていけるような関係を築けるのが理想だと思います。
でも、もちろんいろんな人間が集まってきますから、分かり合えなかったり、ぶつかり合ったりすることもあるかもしれません。そういう人とはうまく棲み分けるのも一つの手段かもしれませんし、とことん理解しあえるまで議論するのも一つの手段だと思います。
全員が全員のことを理解し、みんなが仲良く一つの目標に向かって団結する、というのは理想なのかもしれませんが、自分の所属している部活が「チーム」から「ファミリー」へと成長したとき、奏でる音楽はとてもあたたかく心に響くものになるのではないかなと思います。
多くの中高生が、部活を通して音楽的な成長だけでなく、人間的にも大きく成長していけることを願っています。

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