理想は高く持つ!そのゴールにどうやってむかっていくか?

今日のつぶやきは、部内通信で生徒たちに配布したものからの抜粋です。
————————
行事がなかなか全員が集まることが難しい時期ですが、そういうときだからこそ、一人ひとりが意識を高く練習に臨み、細かいところまで丁寧にさらう絶好の機会だとも思います。本番まであと10日。自分たちにできることを考えて、できることは何でもやってやろう!くらいの気持ちで頑張っていって欲しいと思います。
さて、みなさんは本番でどんな演奏をしたいと思っていますか?大勢のお客様の前で、どんなパフォーマンスをしたいと思いますか? 細かいニュアンスは人それぞれだとは思いますが、誰もが「いい演奏をしたい」ということは思っているのではないでしょうか。ちなみに私は、「お客様一人ひとりの心に響く音楽を届けて欲しい」と思っています。
では、そのような演奏をつくりあげていくために、今どのようなことができるでしょうか。いろいろな考えはあるかと思いますが、私は「理想を高く持つ」ということが一つのヒントになるのではないかなと考えています。そのためには、どうすればよいのでしょうか。私なりにですが少し考えてみました。
①なりたい自分、奏でたいと思う音楽を具体的にイメージする
まず大切なのは、自分でゴール設定をすることです。「こんな自分になりたい」「こんなふうに音楽を奏でてみたい」と思えるものを想像してみます。この時に気をつけなければいけないことは、「無理かもしれない」と思わないことです。本当に自分が理想とする、「こんな風になりたい」を具体的にイメージすることで、それが自分の目標(ゴール)になるわけです。どんなゴールでも構いません。ここでいかに理想を高く持つことができるかによって、その後の成長は変わってくるかと思います
② 「自分(たち)はダメだ」「自分(たち)には無理だ」と決めつけない
音楽家サポートコーチの高野直人さんが、次のようなことをおっしゃっていました。
「自分はダメ」「自分のこの行動はダメ」などと思う時は、「そう思う基準は何なのか?」「なぜ、そう思っているのか?」「その基準は本当に妥当なのか?」と考えてみた方が良いでしょう。この世に絶対的に正しい基準はないのに、なぜそうした基準に縛られてしまうのか?誰に、そう思い込まされたのか?
誰かと比べたり、物事を勝ち負けで考えていくと、他人の方が優れていると感じたときに「自分はダメ」という思考に陥っていくものです。特に完璧を求める人にその傾向は強いようにも思います。単純に、ありのままの自分を受け入れ、どんな自分も自分としていとおしく思うこと。そうすれば、前向きになれるはずです。そして前向きになることができれば、「自分になんかできるはずないや」と思っていた理想にも近づいていくための努力が出来るようになると思います。
③ 共に音楽をつくりあげる仲間を信頼すること
「自分にダメ出しをしない」ことの次に大切なことは「相手をダメと決めつけない」ということだと思います。物事に完璧などありません。理想を追い求め、完璧を追求していくことは大切なことですが、パーフェクトな人間などいません。誰にでも長所があって短所もあるものです。だから互いに補い合いながら成長していけるのだと思います。私は、そういう人間臭さを大切にしていきたいと常日頃から思っています。
それを分かった上で、仲間たちとどのように信頼関係を築いていけるかということは、吹奏楽をやっていく上でとても大切なことだと思います。確かに先輩・後輩の関係が厳しすぎても、ゆるすぎても困りものですが、一度楽器を持って合奏の場に乗ったら、中1も高2も関係なく、みんな「一つの音楽をつくる仲間」にかわりありません。だから、学年の枠を超えて、思っていることがあったら率直に伝え合える関係というのはとても大切なことだと思います。生徒合奏で仕切る人がいろいろだったり、合奏後に各パートで反省する時にそういったことができるようになってきたりしていることはとても良いことだと思っています。
誰も部活の足をわざと引っ張ろうとしている人はいないはずです。だからこそ、みんなが追い求める「理想」と現実がかけ離れていたとしても、そこに近づいていく努力を一人ひとりはしているのだと思います。だからこそ、頑張っている一人ひとりを認めて、互いに協力しながら成長していって欲しいと思うのです。
④ 失敗体験を引きずらない
トランペット奏者の高垣智さんが、次のようなことをおっしゃっていました。
失敗した時の演奏が実力だ、という言説の刷り込みは、緊張やあがりに悩む人には本当に有効なのか、という疑問。むしろ上手くいった時の演奏こそが実力であると認識する癖をつける事が、いざという時にいい状態をイメージしたり今すべき事にフォーカスする習慣に繋がるのではないだろうか。
私も、上手くいったことが一度でもあるのなら、それをやることができる能力を持ち合わせているということだと思います。失敗したときのネガティブなイメージを引きずらないことは、成功へ向かう第一歩のような気がします。
だからこそ、できなかったことができたとき、「なぜ今できたのか」を考えること、できたことができなかったとき、「なぜ今はうまくいかなかったのか」を考えることは大変重要なことだと思います。それを繰り返していく中で、成功のイメージはつくられていくはずです。そして、自分のりそうとする音楽に近づいていくことができると思うのです。
本番まで、あと10日。でもまだ10日あります。今自分にできることをよく考えて、時間を無駄にしないように頑張っていきましょう!!
(部内通信より)

iQiPlus

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。