子どもたちが持っている力を引き出して高め合うこと ~学び合いの実践を通して~

音楽家サポートコーチの高野直人さん(@musician_coach)が次のようなツイートをされていました。
教えるよりも、気づかせてあげること。やらせるよりも、選ばせてあげること。急かすよりも、待ってあげること。自分で気づき、自分で選び、自分の決めたタイミングで動く時にこそ、最も力が湧くのです。どんなに正しいことであっても、「やれ」と言われれば言われるほど、嫌になるものなのです。
このことは、音楽でなくても、指導する立場にたったらとっても大切なことだと思います。
でも同時にとっても難しいことだったりもします。
だけど、やっぱり教えるのではなく気づかせること、自分でやりたいと思ってやれるように道を示すこと、地道にやっていける教師になりたいと思うところです。
音楽の話題とは少しずれてしまいますが、私はこの一年間、授業に「学び合い」の時間をできるだけ取り入れるようにしてきました。これについては以前もこのブログで書いたと思うのですが、一年間継続してきたことで、明らかに生徒たちも慣れてきて、自分たちだけでどうにか解答を導き出そうと話し合いながら試行錯誤することができるようになってきました。
※学び合いの実践報告についてはこちら→http://rapparapa.at.webry.info/201310/article_24.html
そして、今回の定期テストの範囲は「物質量(mol)」。高校化学で一番つまづく生徒が多いところでした。
授業中も「わからない」「もう無理」「化学嫌い」という声が湧き上がっていたので、テストの結果はどうなることかと実はひやひやしていたのですが、ふたを開けてみたら平均は75点。今まで教えてきた中で一番高い結果となりました。
これも、教師の一方的な授業ではなく、友達同士で班になって考えたり、分からないところを聞き合ったり、どちらが速く解けるか競ったりする中で、「問題を解く」ということが『勉強』から『ゲーム感覚』になって、自分たちの力でやりきろうとした一つの結果と言えるかもしれません。
子どもたちには潜在的に「わかるようになりたい」「できるようになりたい」という願望があります。それをどこかで否定されてしまったり、無視されてしまったりすると、「どうせ自分になどできない」「面倒くさいからやりたくない」という気持ちになってしまうような気がします。
普段の教育の場で、子どもたちの「わかりたい」「できるようになりたい」という声に耳を傾け、それに応える努力をすることができているか。子どもたちの意欲に合わせてじっと待つことができているか。私たち大人には厳しく問われているような気がしてなりません。
話は最初に戻りますが、やはり一方的に押しつけるやり方では、限度があります。もちろんとんでもない引き出しをもっている指導者で、絶対的に従えば上手くなるという人も世の中にはいるかもしれませんが、非常にまれなことだと思います。
大切なのは、生徒をその気にさせること。そして、やりたいと思ってやる雰囲気作りをすること。
それが、私たち教員に求められていることなのかもしれないな、と採点をしながら思うのでありました。
これから部活はアンコンに記念式典に吹奏楽祭に本番が目白押しですが、生徒たちが忙しさに追い込まれて音楽を楽しんで奏でることを忘れないように、副顧問としてきちんとサポートしていかねばなと思います。頑張ります。

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