ハイトーンへの苦手意識をどのように克服するか? ~ATレッスン記録~

ラッパ吹き永遠の課題、「ハイトーン」
「高い音が出ない」と悩むラッパ吹きは数知れません。
何せ、私も高い音には悩まされっぱなしのラッパ人生を送ってきましたから。
では、どうすれば高い音への苦手意識を緩和させることができるのでしょうか。
先日のバジル先生のアレクサンダー・テクニークのレッスンでは「高音をいかに当てるか」ということについてみて頂きました。自分としてはHigh B♭あたりの音を一発で正確に鳴らすにはどうすればいいかという趣旨できいてみたのですが、先生に求められた音はなんとHigh F。オーケストラや吹奏楽ではほぼお目にかからない(かかったとしてもPiccolo Trpの譜面)音なだけに面喰ってしまいました。
もちろんそんな普段の練習の中でほぼ出したことのない音をいきなり吹いてごらんと言われたら、自分の思考は吹く前から「出なかったらどうしよう。。。」「外したらどうしよう。。。」という不安感・恐怖感に包まれてしまいます。
でも、そうなってしまうのはなぜでしょうか。
もちろん、トランペットという悪く言えば破壊的な音量を持つ楽器を吹く者にとって、「自分が音を外す」ということが「全体の音楽をぶちこわしてしまう」ことにつながるという意識が全くないことはないようにおもいます。そして、過去に音を外したり、出なかったりして怒られたり、責められたりした経験もきっとあるのだと思います。
私自身、高校時代にレスピーギの交響詩「ローマの松」の「Ⅰ.ボルゲーゼ荘の松」でHigh Cが練習時になかなか当たらず「お前、そこ外したら罰金5000円だっ!」と言われたことがあります。その時はハイトーンは「気合で絶対にはずさないようにする」という体育会系吹奏楽部員でしたので、あまり深くは考えなかったのですが、よくよく考えてみると「外す」=「罰」=「代償を支払わなければいけない」という構図を知らず知らずのうちに植え付けられていたのかもしれません。
このようにして積み重ねられてきた「ミスすることへの恐怖」「外すことへの恐怖」が私にも例外なくあって、吹く前から「外したらどうしよう」と思ったり、外したときに「ダメだった~」と思ってひるんでいることに今回気付くことができました。
そう。
この自分への「ダメ出し」こそが、ハイトーンの出ない自分像を作り上げていたのです。

だから、「出なかったらどうしよう」という気持ちが元となってその音を出すのに必要なパワーを音を出すまで保ち続けることができなかったり、「出なかった自分はダメな自分だ」と出なかった時にため息をつくかのようにパワーダウンして息漏れがしたり、といった現象が起こっていたのです。
それらに気付いた上で、出したい音をイメージして、必要な力をセッティングして、息が漏れるから音が出ないのではなく、音が出ないから息が漏れるのだ、ということを意識して、頭が自由に動けるようにして、身体が全部ついてくるようにして、音が外れても息が漏れないようにして吹いてみると、それまでの不安感や恐怖心はどこへいったのかと思うくらい、前向きにハイトーンを捉えることができるようになりました。
グループレッスンだったので、その様子を見ていた方々も口々に、「最初よりも聴いていて充実感が伝わってくる」とおっしゃってくださいました。
結局のところ、自分自身の力を一番疑ってかかっているのは自分で、音が出なくても、外しても、自分の頭の中で鳴っている音楽をやるだけなんだよなと改めて思いました。
そんな風にいろいろ考えていたら、ハイトーン・プレイヤーとしても有名なエリック・ミヤシロさんが前に「頭で音が鳴っていればどんな音でも出せるんだよ」とどこかでおっしゃっていたことを思い出しました。
やっぱりやりたい音楽があって、頭の中でそれが歌えていて、声に出して歌うときと同じような感覚で思い切って出してみると、ハイトーンだろうがなんだろうが、自然な感じで出せるのだとおもいます。怯まずに外れても良いから自分の音楽を貫き通すことができれば、結果はどうであれ、吹いていても聴いていても満足感のある演奏になるように思います。
楽器を鳴らすためでもなく、音を当てるためでもなく、ただ向上心をもって音楽を奏でるために、楽器を吹くという行為を通じて自分の中の音楽を表現しているにすぎません。だからこそ、「こういう音楽がやりたい」と思う気持ちを自分自身でも育てていきたいと思いました。
(Twitterまとめ)

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ハイトーンへの苦手意識をどのように克服するか? ~ATレッスン記録~” への2件のコメント

  1. 小学4年生の娘が2月1日から金管バンドに参加して2ヶ月弱、週4回、朝7時~8時くらいの朝練に行っています。今まで管楽器の経験はないのですが、それでももうチューニングBの上のGくらいまで出します。かすかにハイBが出たときは、やっぱ自分みたく年令いってからのトランペットは難しいのだな~と素直に思いました(汗)
    最初は濁った空気の音にしか聴こえなかったのに、もう子供らしい素直な音が出始めています。トランペットパート、経験者6名、未経験者8名の中で1stが5名なのですが、その中に選ばれたんだそうです。他は全員経験者で、、才能あるのかな~と、親バカ丸出しですが、自分も自分の娘のように純粋な気持ちで自分を信じて、ハイトーンにも向き合っていければなと思い直しました。

  2. コメントありがとうございます!
    本当に素直な心で吹くのが一番なんですよね(^^;
    大人になればそれだけ邪念も増えてしまう。それが演奏を阻害しているとしたら、何だか複雑な心境です。
    私もこれからも素直に音楽と向き合えたらと思っています(^^)

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