「大人の演奏」ってどんな演奏?

今日は「大人の演奏」という表現についてちょっと書いてみたいと思います。
そもそも書こうと思った原因は、@applejuserさんがこんなツイートをされていたのがきっかけです。

大人の演奏
楽団の指揮者が口癖のように言っているが、演奏に大人も子供の区別があるのだろうか?上手い下手の違いなのか?練習量だったら学生の方がはるかに多いだろうし 楽曲の解釈だったら指揮者のお仕事?ソロ演奏でなければ!もしかして経済力の違いプロがもつような楽器をもって(笑)!

自分も「大人の演奏」という言葉を今まで当たり前のように言われてきたし、何も考えずに使っていたように思う。
改めて考えてみると、「大人の方がいろいろ知っている」的な上から目線用語だよなと思ったり…。
でも、中高生の演奏と大学や一般団体の「音の色」は違うものがあるように思う。
では、「大人の演奏」とはどのような演奏なのだろうか。
私の勝手な解釈ではあるが、やっぱり中心となるのは“表現の幅”なのだろうと思う。なんだかんだ言って、年を重ねれば重ねるほど人生経験も増えるし、語彙力に経験が伴っていることも増えてくる。
がむしゃらに若さとパワーで聴かせるだけでなく、楽曲を客観的に見て、少し離れた場所から自分たちの演奏を見ることができるかというところにも、「大人」というキーワードが絡んでくるような気がする。
もちろん大人だからと言って必ずしも経験豊富だったり、客観視できるとは限らない。でも、その一つのたとえが「大人の演奏」という言葉に込められているように思う。
そんなことを考えていると、子どもたちに指導するときの言葉としては「大人の演奏」というよりは、もっと具体的な言葉を選んで指示をする必要があるように思う。
「大人の演奏」→「熱くなりすぎずに落ち着いて」
「大人の演奏」→「色っぽく、艶やかに」
「大人の演奏」→「もっとフレーズを歌いこんで」
などなど、思いついただけでもいろいろな具体的表現が浮かんでくる。
やっぱり12月のJBAの吹奏楽指導者ゼミナールで学んだように、指揮者には語彙力は絶対的に必要。
より奏者がイメージを持ちやすいように、いろいろ具体的な表現ができるように、奏者以上に経験や知識を積み重ねていく必要があるのだと思う。
その上で、指揮者と奏者のイメージがかみ合い、具体的に表現できれば「大人の演奏」をすることができるようになるのではないか。そのように思った。
(Twitterまとめ)

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