ブレストレーニング ~量よりコントロールを大切に~

よく「トランペットをやっています」というと、「肺活量あるんでしょ」といわれるのですが、実は、私の肺活量は全国平均値を下回っています。もしかしたら肺活量がある方が有利な面もあるかもしれませんが、私が今まで習ってきた先生方は口をそろえて「肺活量は関係ない」とおっしゃっていました。それはなぜでしょうか。
それは、『必要な時に、必要なだけの息を使えればよい』からです。
楽器は息を入れただけでは鳴りません。金管楽器なら唇、木管楽器ならリードなどの発音体があってはじめて音が鳴ります。息は、発音体が出している音を保つために必要なだけに過ぎないのです。ですから、まずその発音体がしっかり振動しているか、ということが大切になってきます。
では、ブレスのトレーニングをしなくてもいいのでしょうか。
それも違うと思います。確かに肺活量という『量』に注目しただけでは、多少の影響はあるかもしれませんが、場合によってはオーバーブローになってしまい、唇を壊したり、リードミスをしたりということにつながってしまいます。つまり、ブレストレーニングで大切なのは『質』だということになります。
ブレストレーニングにはいろいろな方法があると思いますが、実施するに当たって大切にしたいと思うことを書いておきたいと思います。
それは、「どのような音を出すときのブレスなのかを意識する」ということです。


フォルテで吹くときと、ピアノを吹くときのブレスは当然のことながら違います。また、一音入魂のアクセントを吹くときと、長いフレーズをしっとりと歌うときのブレスも違います。ですから、それぞれの場面を想定した上でのブレストレーニングは絶対に必要なことだと思います。これについては、以前のブログにも書きましたので参照してください。
※ラッパのレッスンで教えていただいたこと その1  呼吸・振動・持久力
  http://rapparapa.at.webry.info/201311/article_1.html
何のためのトレーニングなのかを考えながら、ブレストレーニングの質を上げていけると、より演奏もしやすくなってくるように思います。
(2016.2.1修正)

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