はじまりはすべて「吹く」で ~ATレッスン記録~

Body Chanceのアレクサンダー・テクニークのレッスンのいいところは「グループレッスン」だというところにもあると思います。前回、私は急に思い立って指揮を見ていただいたということを昨日のブログにも書きましたが、そこで合奏ができたのもグループレッスンならではの光景です。そうでなくとも、人の悩みが自分に通じるところもあって、人のレッスンから学ぶこともたくさんあります。
前置きが長くなってしまいましたが、これからしばらくの間、前回のレッスンから学んだことを少しずつ書き留めていこうと思います。
さて、今日は呼吸について、クラリネットの方が指摘されていたことをまとめていきたいと思います。
昨日書いた「吹奏楽癖」のひとつに、「1、2、3、(吸う)」というように、吹き始める寸前のところで呼吸を合わせるということがあるかと思います。これはこれで、息のスピード感を合わせる練習にはなるかと思うのですが、楽器を演奏する場合は、音の出だしでアンブシュアが崩れ、結果としてタテがそろわない結果にも結びついてしまいます。
バジル先生も「せっかくつくったアンブシュアを崩して吸うことになってしまう」と指摘されていました。
そもそも吹き始めようと思ったとき、身体には空気がたくさん残っています。だから極端な話、「あと息だけ入れれば音は鳴る」という状態に持って行っておけば、息を吸わなくても音は出ます。
そして、息は必要になったら、必要にせまられて身体が欲し、「吸う」という動作をしてくれます。
つまり、「吹くために、吸う」ではなくて、「吹いて、必要になったら吸う」というサイクルをつくることが大切だということができます。
実はこの練習、私も大学時代に源三先生にしこたま言われたことで、「楽器を吹くのにそんなに息はいらない。振動が先に来て、それを支えるために息がある」ということをいつもレッスンでおっしゃっていたことを思い出します。
だから、自分の合奏で「息は吸わないではじめて」というと、生徒たちは「???」という顔をします。徹底して「吹く前はブレスをそろえる」という訓練が行きわたっている一つの証拠ともいえるかもしれません。
ブレスがそろっていることが美しくてよいのではなくて、「必要だから、吸う」。ただそれだけのことなのに、変にブレスをそろえようとする楽団も少なくないように思います。
ブレスではなく「出てくる音」が合うためには、あらかじめ吸っておき、そこからアンブシュアをセッティングして、「吹く」という作業を第一に考えることも大切な要素のように思います。
またまたうまくまとまらない文章になってしまいましたが、今日はここらへんで。

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