「あ~、あの時もっとこうしておけば良かった(>_<)」
と後になって悔やむことはないでしょうか?
でも、タイムマシンがあるわけでもないし、残念ながらその時の自分に戻ってどうにかすることはできません。
今日はそんな風に、ちょっと後になって「ああしておけばな…」と感じた時の対処法について考えてみたいと思います。
|どんな時、過去を悔やむんだろう?
過去を悔やむタイミングとしては、人それぞれいろいろあるかと思います。
例えば、
- テストや本番で失敗したと思ったとき
- 他人が頑張っているのを見て、自分の力不足を感じたとき
- 自分の行動や言動で人を傷つけてしまったり、人との関係が悪くなってしまったとき
など、今、目の前にある状況が自分にとって思わしくないことが起こると、「何であの時もっと頑張らなかったのだろう」「何であの時あんなこと言っちゃった(しちゃった)のだろう」と思うことがあるように思います。
音楽や楽器のことに絞って考えてみると、昔は本番を終えて「もっと練習しておけばよかった」と思うことが多かったですが、最近では歳をとったせいか、生徒が必死に練習して上手くなっていくのを見て、「自分も学生の時もっと練習しておけば良かった」と思うことが多々あります。
しかしいずれにしても、後悔という感情は、「あの時の自分はもっと頑張れたはず」という過去の自分に対する期待というか、過去の自分ならできたに違いないという隠れた自信のもとに成り立っているような気もします。何より、向上心の表れだったりもすると思うのです。
|「あの時」の自分が頑張れるなら、今の自分も頑張れるはず!
「あの時の自分はもっと頑張れたはず」と思ったとき、ふとその時の自分に立ち返ってみます。
今思うと、もっとやれたことがたくさんあるかもしれません。
でも、意外とその時はその時で、その時の自分の一生懸命をやっていたように思います。
”今の自分”は突然現れたものではなくて、過去の自分が積み重なってできている存在です。仮に昔の自分に戻ることができたとしても、その時の自分はまた同じことを繰り返していくかもしれません。
“今の自分”は、今この瞬間にしかいなくて、1秒後には“過去の自分”になるわけです。そう考えると、生きて行く限り”過去の自分”というものはどんどん増えていくものです。もし、”過去の自分”がもっと頑張れたはずと思うのであれば、きっと、”今の自分”も頑張れるはずです。
音楽は時間の芸術。
一回出してしまった音は取り戻すことはできません。
確かに想いのすべてをかけたコンクールや、音楽家の人生を決めるような大事な本番だったりしたら、悔やんでも悔やみきれないこともあるかもしれません。
でも、わざと上手くいかないように演奏したというわけでもないはずです。悔やんだところで、過去の演奏をやり直すことはできません。残念かもしれませんが、上手くいかなかったのも、その時の自分の精一杯なのだとも思います。
決して、それだから「自分はダメだ」と悔やむ必要はありません。ただ、過去の自分のことを責めてしまうのではなく、まだ成長途中にいる自分に気付いて、今の自分を精一杯頑張ってやっていけばいいのかなと思います。その次への第一歩が、必ず未来の自分をつくっていくものになるわけですから。
|まとめ
昔、槇原敬之さんが「どんなときも」という歌の中で、
“昔は良かったね”といつも口にしながら生きていくのは本当に嫌だから
と歌っていましたが、本当にその通り、「今が最高!」って思える生き方ができたらと思います。それにはきっと、困難があっても、「なりたい自分」に向けて自分なりでいいから挑戦し続けてみることが必要なのかもしれません。
何十年後かの自分に「あの頃もっとやっておけば…」と言われないように、ゆっくりじっくり緩やかな長い坂を上っていくつもりで、周りの景色も眺めながら、自分のペースで人生を歩いていけたらいい気がします。
過去に縛られず、それでもって過去を否定せずに、今やれることをやるだけ。
後悔の気持ちは、成長のきっかけに過ぎません。
マイペースに頑張ります。