「いろんな角度を使っていい」 ~姿勢は固定されたものではない~

昨日は約1か月ぶりのBodyChanceでの授業でした!
ここ1ヶ月レッスンを受けていなかっただけで、だいぶ昔のからだの習慣が戻ってきている実感があり、楽器を吹いていても上手にからだを使うことができているか不安になることも多々ありました。
でも、スタジオに入ってトレーニー仲間の顔をみると、自然と「頭が動けて、体全体がついてきて…」というディレクションを自分に与えている自分に気付き、心の中で少し笑ってしましました。なら、はじめからやれよ、っていう感じで。。。
さて、アクティビティのレッスンでは、J.ヴァン=デル=ロースト作曲「モンタニャールの詩」の中から、High Dが出てくるフレーズを見ていただきました。
そこで気づいたことは、、、
① からだが後ろにいこうとしている
② 唇を中央に寄せにいっている
③ 楽器の角度が吹きやすい角度と逆にいっている

ということでした。
①については思い当たることがたくさんあります。
「トランペットを吹く」というと、ずっと胸を張って姿勢をピンと伸ばして吹かなければいけないと思ってきた私。
それだけに、楽器を持つと重心は下に後ろにおろし、踏ん張って吹く習慣が身にしみついていました。
アレクサンダーが著書の中で「頭は前に上に」と書いているわけですが、まるで正反対のことをやろうとしていたわけです。
先生の手に誘導されて、「頭が動けて、体全体がついていくようにして」、もっと前にいってもいい、お腹もゆるめていい、姿勢は常に動き続けていていい、と考えて吹いてみると、肺に息がたくさん入ってきて、上半身で支えをつくって密度の高い息が吐けるようになる感覚をつかむことができました。
②についても、知らず知らずのうちに自分の中で決めつけていたところが引き金になっていることに気付きました。
それは、「唇は横に引っ張ってはいけない」という思い込みです。
確かに唇を横に引っ張りすぎた状態で楽器を吹くと、唇の振動をつくるのに無理やり息を流していく必要が出てくるし、音もうすく平たい感じになってしまいます。
でもあくまで、「引っ張りすぎ」が問題なのであって、高音を吹くためのスピードの速い息をつくるためには、低音のときと比較して少しくらいは横に引いてもいいのだと思います。
からだの要求として「横に引っ張りたい」としているところを、無理に「真ん中に寄せなきゃ」と思いすぎてしまったがために、無理な負荷がかかってしまっていたのかもしれないなと思いました。
③については、びっくりでした。
これまでバジル先生に「マウスピースを密着させることの大切さ」を教えていただく中で、自分なりに密着させるためのプレスの方向性を探究してきました。
その結果落ち着いたのが、「低音はベルが少し左下に向く角度、高音になるにつれてだんだん右上にスイッチしていく」ということでした。(注:これは個人差がありますので、あくまで自分の場合です)
これでだいぶ上手くいくようになってきたのですが、今回新たな発見。
それは、High Cを越える音域については、またプレスの方向性を変える必要が出てきたということです。
しかもその方向性は、まさかの「左下」。つまり今までやってきたことと正反対でした。
本当に出しやすい角度と正反対にしていたことで、必要以上に唇を締めてアパチュアを小さくし、そこから息を出していたために本来出そうとしている音よりも高い音の吹き方になっており、それを無理やり下げようとしているから音もはっきりツボにあたらないし、外れやすくなっていたのです。
「いろんな角度を使っていい」
そう考えるだけで、息の通り方は驚くほどスムーズになりました。
また楽器の角度を手で変えるだけではなく、頭の動きを使って変えることもできる、と教わって、とても幅が広がりました。
今回のレッスンで気づいたことを基にして、自分自身でももう少し探究していけたらと思います。
さて、頑張ろう。

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