トランペットの教本

「自分で教本をつくってしまおう!」
と書いたのは、教本は1冊やればいいというものではないからです。目的やその時の状態によってやるべき内容は変わってきます。自分でいろいろな教本から抜粋したり、自分で考えて教本をつくってみると、それだけでも今自分に何が足りないのか分かるし、後輩に教えるときにも役に立ちます。
技術や表現の向上のためには、教本を使うことが絶対に必要だと思います。あくまで素人考えなので、プロの方にはお叱りを受けてしまうところもあるかもしれませんが、自分が今まで使ってきた(使っている)ものや、レッスンで紹介されたものなどを中心にご紹介しておこうと思います。
◎総合教則本
・アーバン金管教本
言わずと知れた金管楽器のバイブル。中1の時に購入しましたが、実際に本格的に取り組み始めたのは中3の時。もちろんすべて吹けるようになるのがプロを目指すなら当然なのでしょうが、中高生で普通に取り組むとしたら、最初の練習曲の11番以降と、各項目の最初の方をやるのがよいかと思います。私は昔のバンドジャーナルに「アーバンの使い方」という記事が出ていたので、それを参考にしながら、自分の音を録音しては鳴りムラや音程、音色などをチェックしながら練習していました。高1でレッスンにつくようになってからは、最初の練習曲を中心にレッスンして頂きました。2巻は簡単な練習曲やデュエット集もあって、表現力の向上にもなっておすすめです。私もよく師匠とデュエットの練習をしました。
最近、版が変わって以前よりも解説が丁寧になっています。

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◎初心者向け
・板倉駿夫「トランペット&コルネット教本」
私が中1の時に顧問に勧められて購入。楽器の構造や種類、構え方やバズイングなど、0からトランペットを学ぶには最適の教本だと思います。特に、初めて出た音が「ド」か「ソ」かでメニューが違うのも、後輩を教えるときに役に立ちました。

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・池田絵三子「トランペットをふこう」
板倉さんの教本と同じような感じですが、参考演奏のCDがついているのが画期的だと思いました。今でも調子を崩した時に1から奏法を確認したい時などに利用しています。毎日の基礎練習にもおすすめです。

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◎ウォームアップ
・スタンプ「ウォームアップと練習曲」
これの3番と6番は今も毎日ウォームアップに利用しています。レッスンでやり方を教えていただいてから取り組んだ方が良いと言われています。

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・シュロスベルグ「トランペットのための毎日の練習と技巧的練習曲集」
調子を崩した時、この教本の「Long Note Drills」をやるように師匠に言われました。今も調子が悪いと感じたときはゆっくりこの教本をやるようにしています。

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◎リップ・フレキシビリティ
・リトル「アンブシュア・ビルダー」
高校の時、音大に進学した先輩に紹介されて購入。無理のない範囲で唇の柔軟性を養うことができると思う。これをやってからリップスラーをやると、コツがつかみやすいように感じる。今もウォームアップに一部取り入れている。

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・コリン「リップ・フレキシビリティ」
初心者には難しいが、ある程度吹けるようになってきたら挑戦するといいように思います。師匠にはVol.1を中心に、初めは音が変わらなくても口輪筋を柔らかくし、コントロールできるようにするということを意識して、口の中の容積を変える(Tah-e-i-のように)ことに気を付けながら取り組みなさいと言われました。

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◎テクニックや表現の向上
・クラーク「テクニカルスタディーズ」
特に「SECOND STUDY」は有名かと思いますが、指の練習だけでなく、息の流れの練習にもなりますし、アンブシュアもぶれにくくなるのでウォームアップにもなります。私はこれに加えて「THIRD STUDY」もやるようにしています。

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・コープラッシュ「60の練習曲」
音大入試の課題にもなっている教本。技術的にも表現的にもためになる練習曲がたくさんあります。

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◎短い時間に基礎練系
・藤井完「朝練トランペット」
一通りの練習はできるかと思います。高校生の時に主に使っていました。

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・中島 寛人「朝一番! トランペット練習帳~毎日30分のエクササイズでグングン上達できる!」
「朝練トランペット」と似たテイストですが、解説のイメージが分かりやすいです。毎日の日課と、曜日別の日課に分かれているのも、飽きさせない工夫だと思います。

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この他にも優れた教本はたくさんあると思います。
実際にレッスンにつかれたり、楽器店などで手に取って自分の目で見てみることが大切かと思います。

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