「ほうれん草+角煮」で円滑なコミュニケーションを!

何だか食い意地の張ったタイトルになってしまいましたが、別に料理のレシピを公開するわけではありません。個人的に角煮もほうれん草も大好きなのですが、本日のお題は「コミュニケーション」です。

角煮とほうれん草(おいしそう…)

 

これまでもコミュニケーションについては、様々なつぶやきをしてきました↓↓

伝えるということ。
http://rapparapa18.xsrv.jp/blog/2017/12/18/communicate/
相手が「いる」ことを意識する! ~あたたかい関係をつくるために~
http://rapparapa18.xsrv.jp/blog/2017/09/20/aisatsu/

読み返してみても結局同じことを言いたいんだよなと思いつつ、やはり現場に出ていると「コミュニケーションがなぁ・・・」と感じることがたくさんあります。

吹奏楽や管弦楽はたくさんの人が集まって音楽を奏でるもの。
合奏は、音を通したコミュニケーションも大事になってきます。

当たり前のことと言ってしまえばそれまでですが、それでもコミュニケーションが上手くいかないがゆえに、音楽も雰囲気も悪くなってしまうことが残念ながら少なくありません。

そこで今日は、部活を運営していくにあたって、幹部を務めている生徒に向けて書いたものを基に、改めてコミュニケーションについてつぶやいていきたいと思います。

 

なぜ「ホウ・レン・ソウ」が大切と言われるのか?

大人の社会でもよく言われることですが、組織内でのコミュニケーションを円滑にし、物事の効率を上げていくためには、「報告・連絡・相談」、いわゆる「ホウ・レン・ソウ」が大事だと言われています。

何かが起きたときに、自分の中だけで抱えて処理をしようとすると、かえって時間がかかってしまったり、全体が動けなくなって時間が無駄になってしまうことがあったりします。

私が顧問をしている部活は、メインで担当をしている音楽の教員のほか、吹奏楽経験のある教員が私を含めて2名、合わせて3名の顧問がいます。この他に外部指導者として合奏トレーナーをお願いしているコーチがいますので、日常から生徒のことを直接指導する立場にある大人は4人、数か月ごとに練習を見て下さる各楽器のトレーナーの先生を含めると全部で15人くらいはいることになります。

となると、大変なのは指導にあたる大人同士のコミュニケーションだったり、生徒と大人とのコミュニケーションです。特に顧問が3人とも普段の練習で合奏をする可能性がありますし、どんなに互いに連絡を取り合っていたとしても、生徒に指示を出すときの言い回しが違ったり、認識のズレや考えの違いが表れてしまうことがあるため、生徒からすると振り回されているように感じてしまうことも少なくありません。

これらはうちの部活特有の問題かもしれませんが、吹奏楽部のように大所帯の集団では必ずといっていいほどコミュニケーションの問題が取り上げられています。それだけたくさんの人が集まって何かをするということは、一筋縄ではいかないことなのだと思います。

人がそれぞれ生まれ育ってきた環境は異なるものです。一人ひとり感じ方も異なれば、考え方も違う。表現方法だって十人十色です。それだけに、たくさんの人が集まる所では認識の違いや意識の違いが元となって、誤解が生じたり、衝突が起こったりして、組織としてはまとまりのつかない状態になってしまうことにもつながるのだと思います。

しかしそれは当たり前のことですし、無理矢理一つの考え方に統一しようとする必要もありません。一人ひとり違って当然。それをどう受け止めあい、理解し、合意をつくっていくか。そのカギが「ホウ・レン・ソウ」である気がします。

 

「ホウ・レン・ソウ」を上手に実行するコツ!

「ホウ・レン・ソウ」のうち、私がまず大事だと思っていることは「相談」することです。

辞書で「相談」を調べてみると、次のような意味があります。

問題の解決のために話し合ったり、他人の意見を聞いたりすること。また、その話し合い。

大げさかもしれないと思うような小さなことでも、相談をすること。それだけでも、現状で何か困っていることがあったり、悩んでいることがあることを、相手は認識することができます。その上で、自分が思いつかなかった発想からの意見に出会えることもあるでしょうし、それが問題解決のきっかけにつながることもあります。また、まず相談をすることで、課題を共有することも大事なことです。

もしできたら、相談をする時には確信がなかったとしても、自分なりの考えを一つでも二つでも持っていると、それについてのアドバイスをもらいやすいこともあるかと思います。そうでないと相談しても、相手も困り果ててしまったり、「自分で考えてみたら?」と突き返されてしまうこともあるかもしれません。

ただそのような時も、決して悲観的になることはありません。相談は決して相手に“解決してもらう”ためにするものではありません。自分一人で抱えていたものを誰かと共有したという事実だけでも、自分は一歩前に進むことができた、集団にとってもプラスになったのだと割り切ってしまいましょう。そして、今まで同じような状況はなかったか、その時はどうしたらよかったか、今の課題は何で、少しでもできることはないかを考えてみるようにすると、自分なりの答えが見つかるかもしれません。

それでも答えが見つけられずに袋小路に入ってしまったら、また誰かに相談をすればいいのです。一度だけですべて解決しようとするのではなくて、面倒でも何度も問題に向き合って考えていく中で気づくことや成長できることもたくさんあると思います。

 

次に大事なことは、「報告」をすることです。

こちらも辞書で意味を調べてみると、次のような説明がありました。

告げ知らせること。特に、ある任務を与えられた者が、その経過や結果などを述べること。

どんなに小さいことでも報告をする。「今日の練習はこんな感じでした」ということでも構わないので、できるだけ毎日、部活で起きていることを顧問に報告したり、リーダー同士で報告し合ってみると、相手が見落としていたことを知らせるいい機会になることも多いです。どんなに丁寧に全体を見ていたとしても、人数が多ければ多いほど、一人ひとりの細やかな変化をつい見落としてしまうこともあると思います。自分は一人しかいないし、体は一つしかありません。物理的にも全ての状態を常に完全に把握することは無理だと言えるでしょう。

特に悪いことほど早いうちに報告をしておくことは大事です。悪いことを報告すると「怒られるのではないか・・・」と不安になることもあると思いますが、報告をしなかったことで、さらに同じようなミスが重なってしまったり、取り返しのつかないことに繋がってしまうこともあるからです。

それだけに、面倒でも「報告」を積み重ねていくことで相互理解や全体把握、状況の共有につながり、後々本当に事が重大になってから困ることが少なくなると思います。

 

そしてもう一つ、忘れてはいけないことは「連絡」をし合うことです。

しつこいですが、辞書での意味は以下の通りです。

気持ちや考えなどを知らせること。情報などを互いに知らせること。また、その通知。

最後に回してしまいましたが、実際にはコミュニケーションをとる上で最も根幹にあたるのが「連絡」なのではないかと私は感じています。それは、「相談」ほど深くはないにせよ、「報告」と違って、“互いに知らせる”という意味合いが「連絡」は強いように思うからです。

例えば、長らく音信の無かった友達と集まろうとしたら、「ちょっと連絡とってみるね!」ということになるでしょう。自分からのアプローチに対して、実際に返答があるかどうかは別として、相手からの返答を期待して連絡を取ってみることが多いのではないでしょうか。

ただ事実を「報告」するのではなくて、自分の意思を「連絡」し合うこと。相手がどう受け止めるかは別として、自分が思っていることを相手に伝えること。相手が思っていることを、自分がどう感じるかは別として、そういう思いもあるのだとただそのままありのままを受け止めること。これこそが、コミュニケーションの土台にあるものであるように思います。

 

「カクニ」も忘れずに!

いわゆる「ホウ・レン・ソウ」についてこれまでつぶやいてきましたが、さらに大事なことは「確認(カクニ)」です。

「連絡」や「報告」をする際には必ず「確認」を忘れないようにすることです。

LINEやメッセンジャーなどのSMSでは「既読」がついて、相手が読んでいることが分かることも多いですね。最近では「既読が付いて返信がなければ、相手はOKと思っている」という認識もまかり通るようになってきましたが、もしかしたら返信を忘れているだけかもしれませんし、必ずしも相手が了承したということにはならないというのが、まだ今の社会の一般的な見解だと思います。

このように、相手から返事がない限りは、相手の意思ははっきりしません。「用件を伝えたから、連絡したことは了解してもらっている」というのは、気持ちがすれ違ってしまったり、誤解の原因になってしまったりすることがあります。相手に何かを伝え、結論を導き出そうとするときには、必ず相手がどのように感じたのか、考えたのか、相手の意思を相手の言葉で確認することが必要です。

上にも書きましたが、コミュニケーションで一番大事なことは、「自分の意思を伝えること」と同時に「相手の意思を確認すること」だと思います。その上で、より良いものを生み出していくために、お互いが納得できるポイント(合意)を見つけるために話し合ったりしていくことが求められるのだと思います。

私自身、学生時代は先生や先輩に怒られたくなくて、わざと留守電になる時間帯に電話して、さっと報告事項だけを録音して用件を済ませたり、直接ではなくメールで連絡を済ませてしまおうとしたことはたくさんありました。結局、確認不足で問題が大きくなって怒られるわけなのですが・・・。

今も必ずしもコミュニケーションがうまくとれているか、取ろうとしているかというと決してそうではないし、生徒たちに偉そうなことは言えません。でもだからこそ、教員と生徒という立場関係なく、お互いがこれからもっと意識をして、吹奏楽部の活動がもっと活発に、楽しく進められるように協力をしていきたいなと思うのです。これから「報告」「連絡」「相談」に加えて、「確認」することをこれからの活動に意識的に取り入れていきたいなと思います。

 

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