「いい加減」は「良い加減」

私は昔から「完璧主義なくせにいい加減なところあるよね」と人から言われることが多く、まともにコツコツ努力することが苦手でした。だから、地道に頑張れる人のことを羨ましく思ったり、自分はいい加減でダメだなと思うことがたくさんありました。
でも、この言葉に出会ってから少し気持ちが解放された気がします。
「いい加減」は「良い加減」
この言葉に出会ってから、自分が物事に取り組む姿勢は「いい加減=悪いこと」ではなくて、「良い加減」で手をかけられているのだと思うように気持ちが変わってきました。それが必ずしも良いことだとは思いませんが、「いい加減な自分」を責めて自分を卑下することが少なくなった分、気持ちが前向きになれたことはプラスだったように思います。
やること一つひとつに完璧さを求めて全て全力でぶつかっていたら心身ともに参ってしまいかねません。「いい加減」というと悪いように聞こえるかもしれないけれど、「良い加減」で物事をこなしていくことも、時には大切なことのように思います。
確かに物事を本当に楽しむためには、真剣に学ぶことも大切だし、必死に練習することも必要です。「いい加減」にやっているばかりでは辿り着けない楽しさがあります。でも「苦しい」「つらい」ことをしなければいけないかというとそうでもありません。
自分がたとえやりきれていなくて、まだまだダメだなと思うことがあっても、そんな自分のことを責めていじめるのではなくて、自分の本当に願っていること、やりたいことに目を向けてみることで、思考が変わることはたくさんあるように思います。
自分のダメなところを責め続けたり、できないところをダメ出しし続けるのではなくて、学ぶこと、練習することが楽しいからやる。そんな雰囲気を教室でも部活でもつくりたいものです。
自分自身もまだ、ついつい自分を追い込んでしまう癖がありますが、少しでも多くの人が、音楽をつらいものとするのではなく、楽しいからやるものだと思って向き合っていけるように、これからも「良い加減」で努力していきたいと思います。

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