憧れの気持ちを最後まで貫くこと ~自分自身を高めるために~

みなさんは、身近に自分よりも優れている、できると感じる人がいたらどう思いますか?
私は身近にできる人がいたら儲けものだと思うようにしています。
人と比較するのではなく、自分自身の望みに集中できればよいのかもしれませんが、人間というものはつい自分を人と比較しがちです。どうせ比較してしまうのであれば、そんな自分の思考もプラスに変えていけたらいいのかなと思います。
できる人がいたとしたら、羨望の気持ちから自己否定に陥ったり、嫉妬したりするのではなく、わずかでもいいから自分にもできるかもしれないという可能性にかけてみることで、自分がなりたい自分に近づいていけることはいくらでもあります。身近だからこそ「目の上のたんこぶ」に感じるかもしれないけれど、見えるところに目標があることはまた、とても恵まれていることだと思うのです。
初めから諦めてしまっていたら、決して夢は叶うことはありません。挑戦してこそ夢は目標になり、そして現実になります。それをまず信じることからはじめられたらいいのかなと思います。
例えば憧れの大学に入った先輩が部活にいたら、「あの先輩だから入れたんだ」と諦めるのではなく、「自分と同じような生活を送っていてもあの大学に入れるんだ」と思ってその方法を真似してみるのも一つの手です。必ずしも自分に当てはまる方法とは限らないけど、試してみる価値はあると思います。
実際、進路実績を伸ばしている高校では、「とにかく難関大学を志望校に入れること」「最後まで諦めないこと」で合格者を増やし、さらに「先輩たちが受かっているんだから自分たちも!」という意識を下級生に植え付けることで、プラスのサイクルを生み出しているという報告も聞いたことがあります。(難関大学に入ることだけが良いことだとは思いませんが…)
このように、自分の手に届かないところにあるものは夢で終わってしまいがちですが、届きそうなところにあるものは、ちょっと頑張ってみようかという気持ちになり、目標にすることができると思います。

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これからの時期、本格化していく吹奏楽コンクールでも同じことが言えると思います。
銅賞、地区落ちに慣れてしまうと、「金賞をとりたい」と思ったとしても、どこかで「自分たちには無理だ」と思ってしまったり、具体的にどうすれば良いのか分からなくなってしまうこともあるように感じます。
そういうときこそ、外に学びに出ていくことは大切だと思います。確かに「強豪校」とよばれる学校は時間的、施設的にも恵まれている学校もありますが、意外とやっている練習は自分たちと似ていることもあったり、話してみると本当にどこにでもいる普通の高校生だったりもします。そういうところに出かけていって、「自分たちとは別世界だ」となってしまうのではなく、「自分たちにもできるかもしれない」と、今の自分たちに必要なことが見えてきたら一歩も二歩も前進できる気がします。
本当の目標に近づいていくには時間がかかるかもしれません。
でも、初めから自信を全く持てずに臨むよりも、少しでも自分たちがやってきたことに自信をもって、少しでも良い結果に結びつくことを最後まで期待し続けられるような、そんな希望のある取り組みにできたらいいなと思うのです。そうでなくては、わざわざコンクールに出る必要はないとも思います。
どんなに環境が恵まれていたとしても、それを活かそうと思わなかったら宝の持ち腐れで終わってしまいます。逆にどんなに環境的に恵まれていなくても、現状から何とかして抜け出していこうという気持ちがあれば、少しずつ道は切り開いていける気がします。どんな環境でも貪欲に、望みを大切にしていきたいところです。
もちろん結果が全てではないけれど、逆に結果にこだわるからこそ、そこに向かう過程を大事にしていけることもあります。
本当に自分たちが心から望むことに真剣に向き合い、最後までやり抜くこと。
そうすれば、「賞」という形にならなかったとしても、成長できたという「結果」には必ず結び付くと信じています。
昨日、Twitterで新たにフォローしてくれた子が
「もしかして、3年前にA編成のコンクールで指揮を振ってらっしゃいましたか?」
「同じ女子高なのにこんなにも違うのか、いいなあ~、と思った記憶が」

とのメッセージをくれました。
自分たちなりには頑張ったし、みんなの思いのこもった演奏だったけれど、決してずば抜けて上手だったわけではありません。だからこそ余計に、お世辞半分かもしれないけれど、そうやって誰かの記憶に残る演奏ができたことは何だか無性に嬉しく思いました。その言葉にものすごくパワーをもらいました。
誰かの心に残る演奏は、決して自分たちから遠いところにあるわけではない。
今年もいい意味で誰かの記憶に残る演奏ができるように、そして何より子どもたちが取り組みを通して大きく成長できるように一緒に頑張っていきたいと思います。

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