体をオープンにして音を鳴らす ~Tpパートレッスン記録~

昨日はプロースト交響楽団の第九の金管練を、トランペット奏者の武智司先生にみて頂きました。
説明もとても分かりやすかったし、目の前でバリバリ吹いてくださるので、イメージもしやすく、どうやって吹けばいいかすごくよく分かり、大変勉強になりました。今日のブログはそのレッスンの記録を備忘録としてまとめておきたいと思います。
【ベートーヴェン作品におけるTrpの役割】
・Timpを常に意識すること。管楽器ではOb, Hrあたりを意識できるといい。
 →Timpが被っていない音は要注意。しっかり出すようにする。
・ピストンの楽器で吹く場合、音が立ちすぎないように気をつける。ロータリーの音をイメージして吹く。
【古典ものを演奏する上での注意点】
・くさび形のアクセントは、「マルカート」だと思って吹く。
・音価に忠実に。全ての音をevenに吹く。
 →♪だったら♬がタイでつながっていると思って吹く。
 →タイの後の音を抜かないようにする。
 →長い音=「何となく伸びてしまった」ではなく、きちんとその音の長さ分伸ばす。
・一つひとつの音を「置いていく」のではなく、「放っていく(=解放する)」と考え、音楽につながりを持たせる。
・下の音からのひっかけははっきり吹く。
【音の鳴らし方、体の使い方】
・「音の始まり」=「息の始まり」と考える。発音だけで始めないようにする。
・音の立ち上がりをはっきりさせるために、圧力を高めておく。
 →背筋を意識する(背筋が伸びてしまうと腹圧がかかりにくくなる)。
 →骨盤を持ち上げ、腹圧を高めるイメージを持つ。
 →あばら骨をオープンにして、肩甲骨同士が近づくイメージを持つ(中府というツボを閉じないように)。
 →気管支までが楽器と考え、体を鳴らすというイメージを持つ。
 →特に下のパートを吹く時は、「体をソフトにして鳴らす」と考える。

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・音のキリも、音にスピード感を持たせておいてキリを見せるようにする。
・よりオープンな音、明るい音で吹きたい時は、「o」の発音よりも「i」と「u」の中間の発音で吹く。
 →「o」の発音だと舌の根元が下がって喉がふさがってしまい、余計に細い音になってしまったり、音自体がツボにはまらずにぶら下がってしまうことが多い。
 →「喉を広げる」と考えるよりも、「体を広げる」と考えた方が良い結果を招く。
【豆知識】
・楽器の抵抗感はチューニング管までの距離や質量で決まる。
 →チューニング感の上だけグリスを塗らないようにすると、抵抗感が減る。
 →C管を吹く時は、B♭管よりもチューニング感までの距離が短い分、自分に抵抗がかかってしまうので気をつける。
改めて、ベートーヴェンを吹く時には根本的な吹き方が問われるのだなと思うと同時に、こうした基礎的なことを大切にして積み上げていくことで表現できる幅ももっと広がっていくのだろうなと思いました。
武智先生、ありがとうございました。

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