ラッパのレッスンで教えていただいたこと その4 ~アーバンの練習法~

金管のバイブルとも言われる「アーバン金管教則本」

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初めて手にしたのは中学の顧問の先生に勧められて購入した中1の時でしたが、当時はやり方もわからず、難しくて手を出せる代物ではなく、しばらく放置いていました。
本格的に使うようになったのは中3のときで、高校の先輩で今は航空自衛隊中央音楽隊で活躍されている和田信先輩に、使い方を教えて頂いてからです。その後は、いろいろな先生にアーバンを使ったレッスンもしていただきましたが、ここでは、和田先輩に当時教えて頂いたことをまとめておきたいと思います。
アーバンの練習法
個人練の場合は、録音して練習すると良い。解説も良く読む。
<最初の練習曲>
・11~27番
テヌートで、4分音符の長さや響きをそろえて吹く。
・28番
8分スタッカート、その他テヌートで指をしっかりと。スラーでも練習。
・46番
最初はゆっくり指を正確に。テヌートから練習する。1段ずつ休みを取りながら。
・47~50番
あわてず最初は遅いテンポで。スタッカートを切りすぎないように。
<シンコペーションの練習曲>
・1,2,9~12番
アクセントの位置に注意し、1つ1つの音をクリアに、リズムに注意して練習する。
・13,14,17番
リズム正確に。3連符にならないように気をつける。
・19,20,21,23,27,28,29,32,38番
タンギング軽くクリアに。舌に力を入れないように気をつける。
<スラーの練習>
・1~5,14番
音を押さないように気をつける。それぞれ全部スラーでも練習する。
・22番
つまらないように、きれいな音で。1段ずつ休みを入れながら。
なるべく口をウニウニさせないように
<音階の練習>
・1~16番
正確に。息をたくさん使ってきれいに吹く。
<半音階の練習> 
・1~5,10~13番
はじめはゆっくりから、きちんとメトロノームに合わせてさらう。慣れてきたら流れるように。
<グルペットの準備練習> 
・1番
アクセントきれいに。スラーは軽く。mpくらいでゆっくりからさらうようにする。
<跳躍の練習>
・1番
下の音をきちんとならす。口がガクンガクンと動かないように。
<3連音符の練習>
・13番
指はカチカチ、でも流れるように吹く。
<タンギングの練習> 
・1~5番、77~90番
できるだけ弱いタンギングで息を多く入れる。
高い音や速いタンギングの時も舌に力を入れないようにする。
課題と練習法
・無理をしない。
・一番出来ることを意識して練習する。
・リップスラーは工夫してやる。→舌の高さを考えて
・音を楽しむこと。
・難しいことを見つけてチャレンジする!
・タンギングの形はようかんのように、頭がきつすぎないようにする。
・テヌートタンギングはルルル・・・とやる。高音はTi、中音はTu、低音はDu。
・自分一人で考え込むと暗くなってしまうので、いろいろな人に相談してみる。
・息のスピードをあげる練習をする。
・声に出して歌うのと同じようにラッパを吹く。実際歌うことで身に付くことも多い。
アーバンの練習法はいろいろあると思いますし、すべてをやり遂げる必要もないと思います。また、ネット上にもたくさんのプロ奏者の方が書かれていると思いますので、そちらも参考にしていくのが良いかと思いますが、今の自分の基礎練習を思い返してみると、やっぱり和田先輩に教えて頂いたことが根本にあって、「音を楽しむ」「歌う」ということを高校時代によく言われたことを、今は自分が生徒に言っていたりするな、と思ったりもします。
それだけに和田先輩の作曲した「希望の空」がコンクールの課題曲になって、それを自分が指揮者としてコンクールで演奏した時にはとても感慨深いものがあったし、スコアから先輩の声が聴こえてくるような気さえしました。本当に素敵な出会いに恵まれたと思うし、その分、先生や先輩方に教えて頂いた音楽の楽しさを生徒たちに伝えていかなくては、と改めて決意するのでありました。

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